噂される「ベストメンバー規定」の大幅な規制緩和。その内容と実際の運用は?

当初から問題点を指摘されていた「ベストメンバー規定」だが、ここにきてようやく大幅な規制緩和がなされるのでは、という声が出てきた。その内容と実際に迫る。

2013年10月19日(Sat)10時12分配信

text by 川端暁彦 photo Kazhito Yamada / Kaz Photography
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Jリーグ発足当時から存在したベストメンバー規定

 Jリーグ規約の根幹は当然ながら発足当初に定められたものである。その第42条、いわゆる「ベストメンバー規定」も発足当時からあったものだ。

「Jクラブは、その時点における最強のチーム(ベストメンバー)をもって前条の試合に臨まなければならない」

 ここで言う前条の試合とは、いわゆる公式戦のこと。これだけなら「手抜き試合をしてはいかん」というソフトな、そして当たり前の規定に思える。何をもって「ベスト」と見なすかが定められていないからだ。「最もモチベーションの高い(あるいはコンディションの良い)、この若い選手たちがベストです」と言い張れば、それまでである。そして実際に、そう言い張る人が現れたのが、2000年のことだった。

 アビスパ福岡を指揮していたピッコリ監督がリーグ戦からメンバーをほぼ総入れ替えしてカップ戦に臨み、大論争を巻き起こしたのだ。

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2009年に制裁を受けた広島【写真:Kazhito Yamada / Kaz Photography】

 ヤマザキナビスコカップというタイトルの権威への挑戦、そしてJリーグへの反抗とも見なされたこの件を機に、規約には補足基準が設けられ、「何をもってベストメンバーとするか」が明確化された。具体的には、直近のリーグ戦5試合に先発した経験を持つ選手が、11人中6人まで含まれていること、である。違反時の罰金などの規定も定められた。これに基づき、2009年には広島、2012年には神戸が制裁を受けている。

 もっとも、この規定には当初から批判の声が少なくなかった。実際、カップ戦でのターンオーバーは欧州では一般的に行われていることであり、そうやってコンディションを保ち、若手にチャンスを与えているのである。

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