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Jリーグ 10年前

【柏番の視点】手負いの状態でナビスコ決勝に挑むレイソル。エース・レアンドロはチームの救世主となれるか?

text by 鈴木潤 photo by Kenzaburo Matsuoka

エース、レアンドロの復帰

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レアンドロ・ドミンゲスが復帰する【写真:松岡健三郎】

 大谷、橋本の不在は痛いが、ネガティブな話ばかりではない。ひょっとしたら、この決勝戦で最大のトピックになるだろうか、9月にブラジルへ一時帰国し、左股関節の手術を受け、リハビリを経て先日柏へ帰ってきたレアンドロ・ドミンゲスが、ついに復帰するのだ。

 ナビスコカップ決勝での復帰を照準に入れ、ブラジルで着々と準備を進めていただけにコンディションも良好である。10月29日に急遽行った練習試合では得点にも絡み、怪我明けながら変わらず質の高いプレーを披露した。

 レアンドロ本人も出場へ意欲は相当高く、「今年は怪我でチームに貢献できていないから、早くチームの力になりたい」と決勝戦での完全復活を誓う。

 柏はレアンドロが復帰することで、劣勢の時間帯が増えたとしても、“前哨戦”の時とは比較にならないほどカウンターの破壊力は増す。しかも1トップを務めるクレオの状態も良く、リーグ戦の浦和戦では再三に渡りボールをキープし、高い技術を生かして起点を作っていた。

 あそこにレアンドロの破壊的な縦への突破力が加わったら、どうだろうか。柏は押し込まれても、粘り強く守ってさえいれば、レアンドロを絡めた一発の攻撃で決定的なシーンを作り出すことができる。森脇や槙野智章がそのリスクを承知で攻め上がってくるのならば、前残りをするレアンドロにとっては、むしろその方が好都合なのかもしれない。

 果たしてレアンドロをスタメンで使うのか、それとも勝負どころの“ジョーカー”としてカードを切るのか。ネルシーニョ監督の起用次第で、戦況は大きく変わる。

【了】

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