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低迷するチーム、守備的な戦いへの歯痒さ。ボーフムで奮闘する田坂祐介の現在地

text by 本田千尋 photo by Ryota Harada

守備的な戦い。歯痒さを見せる田坂

「今日の試合は、守備から入る、という感じでした。チーム全体で、この一週間、守備のやり方を確認してきたので」

 ボーフムにもチャンスはあった。CFのリヒャルト・ズクーターパスーを中心に、幾度か決定機を迎えたものの、37、38分に、ズクーターパスーは立て続けにチャンスを逃してしまう。力が入り過ぎているようだった。外したときには、大きなジェスチャーで悔しさを現した。

 ボーフムは、少し慎重になり過ぎているようだった。4連敗中というチーム状況を考えれば、無理もないのかもしれない。ボーフムとしては、対カイザースラウテルン戦で最低でも勝ち点1を拾う、というプランだった。

「本当に連敗が続いていたので、まあ、現実的な作戦というか、そういう感じだったと思います。監督からは『相手のSBには付いていけよ』って口酸っぱく言われていたので、そういうポジションを取りながら、前に出て行くっていうのは……試合を通して難しかったです」

 そう言う田坂の口調には、どこか歯痒さ、もどかしさがあった。ボーフムの現状と課題について、田坂はこう言う。

「自分たちがボールを持ったときに、簡単にミスをすることが多い。ボランチのところでボールを持てない。そこでボールを持てないから、前の選手も動き出せない。CBがもうちょっとボールを持てたらいいのにな、とは思いますけど……」

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