ケニアの首都ナイロビに住む28歳のマンチェスター・ユナイテッドのファンが、7日に行われたニューカッスル戦でマンチェスター・Uが0-1で敗れ、4日の間に本拠地で2連敗を喫したことにショックを受け、ビルの7階から飛び降り自殺を図ったと地元警察官が発表した。9日付の英メディアが一斉に報じた。
ケニアでは2009年にも29歳のアーセナルのファンが、チャンピオンズリーグ準決勝第2戦でマンチェスター・Uに1-3で敗れた後、自宅で首を吊って自殺している。先月にも、南アフリカとウガンダのアーセナルファンがそれぞれ、リバプールファンの警官に銃殺され、マンチェスター・Uファンとの博打に敗れホームレスになるという事件が続けて起こった。
今回の事件を受けてナイロビの地元警察は、東アフリカと接点のない外国のクラブではなく地元のクラブを応援すべきだと忠告する一方、「フットボールファンは試合を楽しむべきだ。命はとても貴重なものだから、自殺すべきではない」と最もらしい発言で声明を締めくくっている。
マンチェスター・Uファンにとっては、今季のリーグ戦で2度目の連敗となり、首位アーセナルとの勝ち点差は13に開いてしまっただけにショックは大きい。本拠地でニューカッスルに敗れるのも1972年以来となっただけに、現在の不振に拍車をかけた。
アフリカ大陸では近年、プレミアリーグの放映が広まる一方、試合を巡る事件が増加傾向にある。歴史的な試合が起こるほど、アフリカでの事件も増えるということなのだろうか。
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