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電通が次に仕掛けるアジア戦略。日本サッカー底上げのカギ握る、アジアのスポーツビジネスに迫る

text by 長沢正博 photo by Masahiro Ngasawa , Kazhito Yamada / Kaz Photography

日本サッカー協会、Jリーグが推進するアジア戦略も手伝う

電通が次に仕掛けるアジア戦略。日本サッカー底上げのカギ握る、アジアのスポーツビジネスに迫る
日本サッカー協会とJリーグのアジア戦略のお手伝いもしているという【写真:工藤明日香 / フットボールチャンネル】

――スポーツを通した政府とのコンサルティング業務も手掛けられていると?

「その国のリーダーと話をして、何が欠けているのか、何がお手伝いできるか、コンサルティングを含めて、国ごとに違うプログラムを作成しています。国によってそれぞれ抱える課題は異なります。

 東ティモール独立10周年の2012年5月、ノーベル平和賞を受賞したオルタ前大統領の提唱で、首都ディリでマラソン大会がありました。我々は大統領府と仕事をし、このマラソン大会のレベルアップのために有森裕子さんのマラソンクリニックを提案したんです。

 同時に、東ティモールの選手、男子1名、女子1名をその年の東京マラソンに招きました。2人は東ティモール代表としてロンドンオリンピックにも出場しています。これらは外務省からのサポートを得ながら進めました。

 カンボジアはサッカーです。カンボジアでは2023年に初めてSEA Gamesの開催を予定しています。フンセン首相は『これからは教育とスポーツに力を入れて、国づくりをしていきたい』と話しています。

 2023年といえば10年弱あります。やるべきことはいっぱいあります。これから首都プノンペンでスタジアム建設が始まります。選手の強化も必要。それに先駆けてサッカーのアカデミーをプノンペンに設立します。

 タイであれば、サッカー協会とどういうビジョンで中長期的にやるのかを話し合っています。我々は日本サッカー協会とJリーグのエージェントですので、アジア戦略のお手伝いもしています」

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