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逆転残留を狙う“最下位”ブラウンシュヴァイク。小さな町の小さなクラブが繰り広げる「胸を打つ戦い」

text by 本田千尋

監督と契約延長で掻き立てる闘争心。待ち受ける“欧州に匹敵する”激戦

 そして何より興味深いのは、2014年2月28日、ブラウンシュヴァイクはリーバークネヒト監督との契約を2017年まで延長したことだ。最下位をひた走っているのにもかかわらず、2月の時点で契約を延長した。

 ハンブルガーSV、ニュルンベルク、シュトゥットガルトといったクラブは監督交代に踏み切ってきたのに対して、ブラウンシュヴァイクはクラブ生え抜きのリーバークネヒトに全幅の信頼を寄せたのである。

 このクラブの決断は、当のリーバークネヒトだけでなく、サポーター、選手、ブラウンシュヴァイクに関わる全ての人たちの闘争心を掻き立てたことだろう。

 先のSportBild誌上で23歳のMFカリム・ベララビはこう述べる。

「(第29節)ハノーファーとの試合は今シーズンの中で最も重要な戦いのひとつだった。あの試合で僕たちはいつも以上のモチベーションを掻き立てたんだ」

 ベララビは続ける。

「フライブルクでは何にも増してメンタルが要求される騒々しい試合がまた待ち受けるだろう。もちろんそんな状況に僕たちは強いんだ」

 次戦は同じく降格を逃れようとする14位フライブルクとの一戦が待ち受ける。ブラウンシュヴァイクの人たちにとって、フライブルクのアウェイはチャンピオンズリーグの準々決勝と何ら変わるところはない。

 そこには欧州の舞台に勝るとも劣らない胸を打つ戦いが、待っている。

【了】

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