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【数字で振り返るW杯】データで選出する“真のMVP”はマッツ・フンメルス! 攻守両面で極めて高い貢献度

text by 海老沢純一 photo by Getty Images

CB勢が精度の高いパスを供給。オスカルはタックル数でトップ

 攻撃面の最後は「パス成功本数」。サッカー映画「GOAL!」にもあるように、パスによるボールのスピードはドリブルよりも速い。ポゼッション率を高めるためにも、カウンターのスピードを上げるためにもパスの本数と正確性は重要だ。以下は、1試合平均のパス成功本数。

1位 トニ・クロース 70.04本
2位 マッツ・フンメルス  49.68本
3位 ステファン・デ・フライ 46.6本
4位 チアゴ・シウバ 40.1本
5位 ロン・フラール 38.73本
6位 マルコス・ロホ 38.63本
7位 オスカル 31.07本
8位 トーマス・ミュラー  29.16本
9位 アリエン・ロッベン 26.21本
10位 カリム・ベンゼマ 22.6本

 クロースが2位以下を突き放す70本でトップ。しかし、注目すべきはセンターバック勢が占めた2~5位。これは、ポゼッションもカウンターもDFラインから攻撃のスイッチが入る現代サッカーのスタイルを示すものだ。逆にドリブラーのロッベンには不利な項目となったか。

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タックル数で突出した数字を残したオスカル【写真:Getty Images】

 守備面の最初は「タックル数」。前線から激しいプレスをかける現代において、タックルの数はディフェンダーだけに求められる要素ではなくなった。以下は、1試合の平均タックル数。

1位 オスカル 4.21回
2位 マッツ・フンメルス  2.47回
3位 ステファン・デ・フライ 2.12回
4位 マルコス・ロホ 1.75回
5位 ロン・フラール 1.43回
6位 チアゴ・シウバ 1.42回
7位 トーマス・ミュラー 1.05回
8位 トニ・クロース 0.65回
9位 アリエン・ロッベン 0.26回
10位 カリム・ベンゼマ 0.2回

 オスカルの4.21回という数字は秀逸だ。2列目の攻撃的な選手でありながらタックル数で全体でも頭一つ抜けた数字を記録しており、所属するチェルシーのジョゼ・モウリーニョ監督が高く評価するのも納得出来る。

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