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フォルラン、アトレティコでの光と影。数多くのタイトルに隠されたチーム内での孤立、仲間からの嫌悪感

text by ダビド・ガルシア・メディーナ photo by Getty Images

アトレティコ史上に残る活躍。唯一無二の存在

 特筆すべきはELで、準決勝リヴァプール戦(合計スコア2-2)ではファーストレグ(1-0)、セカンドレグ(1-2)の両試合で得点を決め、延長戦まで持ち込まれた決勝フラム戦(2-1)でもチームの全得点を記録。

 エル・カチャの愛称で親しまれる選手は1995-96シーズンのリーガ&コパ・デル・レイのドブレテ(2冠)以降タイトルから見放されていたアトレティコが、欧州でつかんだ成功の立役者だ。歓喜に沸くファンが「ウルグアージョ(=ウルグアイ人)! ウルグアージョ!」と叫び続けたことは、110年の歴史を誇るクラブの大切な1ページになっている。

 フォルランがアトレティコ史において重要な選手であったことは、クラブの人間も認めるところだ。会長のエンリケ・セレソは、彼が残した足跡について、こう語った。

「フォルランは我々が擁した中でも最高のストライカーだ。彼は仕事に取り組む姿勢、堅固な信念、そしてゴールでもって、アトレティコ・マドリーの歴史においても重要な選手として刻まれている。

 アトレティコにはラダメル・ファルカオ、ジエゴ・コスタ、フェルナンド・トーレスといった偉大なストライカーが在籍してきたが、フォルランがボタ・デ・オロ(ゴールデンシュー=欧州得点王)を受賞したクラブ史上唯一の選手であることを忘れてはならない」

 1986年にアトレティコ前会長である故ヘスス・ヒルの手によってクラブに迎え入れられ、数多くの名ストライカーをカルデロンで目にしてきたセレソだが、フォルランは唯一無二の存在として記憶されている。


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