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55.3%が“No”。国民を分断したスコットランド独立問題。英国人記者が示した見解、そしてサッカーに及ぼす影響とは

text by ショーン・キャロル photo by Getty Images

リオ五輪へ“サッカーイギリス代表”の問題は継続?

 マクリード氏は「スコットランドの選手は2012年のロンドン五輪を戦ったイギリス代表チームに加わらなかったが、それは決して驚くべきことではなかった」と振り返った。

「スコットランドは他競技のイギリス代表には加わっている(意外にも)。しかし、スコットランドサッカー協会は、繰り返し“サッカーイギリス代表”というコンセプトに熱心ではないことを明言していた。サッカーの長い歴史において、ピッチ上の二国間の関係は他の競技とは全く異なるものなんだ」

 彼らは、五輪に向けて連合チームを結成することでFIFAまで連合チームを要求する事態になりかねないことを不安視する声は、スコットランドと北アイルランド(一時はウェールズも)から頻繁に上がっていた。

 今後、“サッカーイギリス代表”が五輪を争うチームに加わるかは分からない。しかし、スコットランドが独立していたならば、加わることが出来たはずだ。

 しかし、国民が“No”を選択した今、もはや叶うことは無くなった。そして、2016年リオ五輪に向けて、隣人同士の争いが長引く可能性があることを意味している。

【了】

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