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『怒涛の』オールコートプレス。鬼監督ビエルサの下、快進撃を見せるマルセイユ。群雄割拠のリーグ・アンが熱い!

text by 小川由紀子 photo by Getty Images

ダビド・ルイス加入がプラスとなったPSG

『怒涛の』オールコートプレス。鬼監督ビエルサの下、快進撃を見せるマルセイユ。群雄割拠のリーグ・アンが熱い!
ダビド・ルイス加入の威力は大だ【写真:Getty Images】

 その彼らに11節、9試合ぶりに土をつけたのがリヨンだ。

 しかも、マルセイユが優勢だったこの対戦で、虎の子の1点をあげてホーム勢を勝利に導いたのは、いまやその名前すら懐かしいヨアン・グルキュフ。

 グルキュフは、前節のモンペリエ戦でも2得点を挙げているが、その前に得点したのは、昨シーズンの1月まで遡る。

 9ヶ月ぶりのゴールに、本拠地ジェルランの観衆も狂喜乱舞。

 アシストしたラカゼットらチームメイトの喜びようも尋常ではなかったから、チーム皆で彼の復調を見守っていたのだろう。

 マルセイユ戦でのゴールは、右で打つと見せかけて左足にスイッチし、見事にGKマンダンダを欺いた。

 好調マルセイユを破った、という金星に加えて、グルキュフが、かつては『ジダンⅡ世』と謳われたその才能の片鱗を見せつける華麗なシュートを見舞ったことで、今節は大いに盛り上がった。

 リヨンはこの勝利でランクアップし、3強に割って入った。

 スロースタートだったパリSGも、11節ではボルドーに3-0で快勝し、2位まで浮上。

 イブラの回復は長引いているが、序盤から負傷欠場していたチアゴ・シウバとラベッシは復帰し、徐々に昨季のペースを取り戻しつつある。そしてやはり、ダビド・ルイス加入の威力は大だ。

 4950万ユーロ(約68億円)という移籍金は法外すぎると批判もされたが、単に守備力の高さだけでなく、バックラインからチームをグワっと押し上げる馬力のような煽動力は、確実にチームにプラスになっている。

 11月9日の第13節、マルセイユとの直接対決は順位逆転の可能性も含んだ必見の一戦になるだろう。

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