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『怒涛の』オールコートプレス。鬼監督ビエルサの下、快進撃を見せるマルセイユ。群雄割拠のリーグ・アンが熱い!

text by 小川由紀子 photo by Getty Images

2枚看板放出も奮闘するモナコ。上位争い絡むか

 パリには敗れたが、監督1年目のサニョル率いるボルドーも上位で奮闘している。サニョルはフランス代表のユース世代の監督として経験を積み、そこでの評価も高かったのだが、クラブレベルでも、とくにスター選手のいないチームをうまく切り盛りして結果を出している。

 彼にとっては、初年度をトップ3で終えれば大健闘だ。

 そして近年、上位常連となっているサンテティエンヌは今年も欧州カップ出場権内のポジションを確実にキープしている。

 その秘訣は守りの堅さ。4節のPSG戦で5点をとられた以外は11試合中6戦でクリーンシート。ヨーロッパリーグでも、インテル戦では敵地で0-0のスコアレスドローと踏ん張った。

 彼らもポディウム入りを狙っている一角だ。

 現在5位につけているナントは、マケレレ、デサイー、デシャンら、多くの元フランス代表を輩出している名門だが、2000年代後半からリーグ2へ転落するなど低迷していた。

 名の通った選手はいない代わりに、チームワークで勝負する基本的なプレーに徹し、これまで着実に勝ち点を積み上げているが、ここまでは格下相手に取りこぼしがなかった、という印象が強い。マルセイユら上位勢との対戦が続く今後が正念場だろう。

 そして、ジリジリと順位を上げてきているのがモナコだ。

 今夏、ハメス・ロドリゲスとラダメル・ファルカオの2枚看板を手放し、凡庸クラブに逆戻りしたかと思われたが、新監督のジャルディムは、さすが『ポスト・モウリーニョ』と言われるだけはある。

 チャンピオンズリーグでもいまだ無敗で、グループ2位と奮闘。ここから後半戦に向けて、上位争いに絡んできそうな気配だ。

【了】

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