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上位陣大変動のリーグ1。“大穴”リヨンが首位浮上。若手の躍進と脇を締めるベテランの融合

text by 小川由紀子 photo by Getty Images

90年代生まれの若手が急成長。ベテランも健在

 これには何か特別な秘策があったわけではない。クラブが現在おかれている状態から、出来る限りのものを引き出した結果にすぎない。

 しかし、その素地はあった。21得点をあげて現在得点ランクの首位に立つラカゼットは、昨季から急激な成長期にある。

 8得点で10傑に名を連ねる、同じく生え抜きのフェキールの躍進も目覚ましく、プロデビュー2年目の21歳にして、イブラヒモビッチ(9得点)やカバーニ(8点)と肩を並べている。

 他にも、CBウムティティ、MFゲザル、FWンジエら、92年、93年生まれの若手たちが主力としてプレーする若いチームでは、25歳のゴナロンがすでに先輩格でキャプテンの腕章を巻いている。

 そこで大きなプラスになっているのが、34才のマルブランクや、ビセバッツ(31)、今夏の加入のジャレ(31)らベテラン勢の存在だ。

 ジャレは昨季までいたPSGでは、CL戦などでプレーするには限界、という印象だったが、リーグ内なら右SBのトップクラス。リヨンの今季のゲームを見ると、要所でゲームをコントロールできる彼の加入が大きく効いているのを感じる。

 若手選手の成長は伸び幅が大きく、それがダイレクトにチームの善戦につながる。そして、経験豊富なベテラン勢が脇を締める、というリヨンの布陣は非常にバランスがとれている。

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