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仏監督賞候補に異変? モナコのジャルディム監督、マルセイユのビエルサ監督も落選…「排他主義を見た!」

text by 小川由紀子 photo by Getty Images , Yukiko Ogawa

最終節まで見逃せない外国人監督対決

仏監督賞候補に異変? モナコのジャルディム監督、マルセイユのビエルサ監督も落選…「排他主義を見た!」
マルセロ・ビエルサ監督【写真:Yukiko Ogawa】

 そして現在、この2人の外国人監督が率いるモナコとマルセイユは、CL出場権のかかった3位の座を争っている。

 前半戦を首位で終えたマルセイユは、後半戦では特にホームでの取りこぼしが続き、今では4位に転落している。

 ビエルサは、「選手達に非はない。わたしの器量が足りないだけ」と責任を一手に背負っているが、彼が今季初頭から徹底したマンマーク・ディフェンス
は、相当な集中力と体力を要するため、選手への負担が半端なく大きかった。

 一試合の中でも終盤にガス欠になることがよくあったから、「年明けはもたないのでは…」と懸念したが、やはり綻びが出てきた。

 そこへ、1月のアフリカ大陸選手権でベテランのアイェウとエンクルーが離脱、前半は高打率だった主砲のジニャックも減速、インビュラ、トーバンら若手メンバーはパフォーマンスに波…と、様々な要因が重なって望むべく結果が出せていない。

 一方のモナコは、ファルカオやロドリゲスを放出したあとは育成に長けたジャルディム監督を招聘して若手育成路線に変更。けが人も続いた序盤は不安定な成績が続いたが、クルザワ、コンドグビア、マーシャル、フェレイラ-カラスコら20歳前後の若手がメキメキと成長をみせた後半戦ではリーグでも着々と順位を上げて気がつけば3位にまで浮上していた。

 5月10日に行われた第36節の両者の直接対決は、マルセイユが2-1で制し、1月31日の23節以来、なんと3ヶ月以上ぶりに本拠地ベロドロームで勝ち星をあげた。これで3位のモナコとの勝ち点差は1試合の結果で逆転可能な「2」に縮まった。

 2試合を残して2位のリヨンに6点差をつけているパリSGの3連覇達成はほぼ確実となったいま、最終節まで見逃せないのはモナコVSマルセイユの外国人監督対決だ。

【了】

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