今季限りでウェスタンシドニー・ワンダラーズを退団していたオーストラリア代表FWトミ・ユリッチは、念願のヨーロッパ移籍に近づいている。

　ベルギー紙『ラ・ミューズ』によれば、移籍先はスタンダール・リエージュになる可能性が高いようだ。

　新ストライカーを欲しているスタンダールはKVコルトライクに所属するクロアチア人FWイバン・サンティニを第一候補として追っているが、獲得失敗に備えてフリーのユリッチをリストアップしている。

　ユリッチには昨年、中国から高額のオファーが届き、移籍濃厚と見られていた。しかし、シーズン終了まで残留を決断し、満を持してウェスタンシドニー退団となった。

　2014年のAFCアジアチャンピオンズリーグでは5得点を挙げてチームの初優勝に貢献し、今年はアジアカップでも優勝。オーストラリア代表の未来を背負う新エース候補として期待される23歳だ。

　ベルギーリーグでは近年多くのオーストラリア人選手が活躍しており、欧州挑戦の第一歩として定着し始めている。昨季はジェームズ・トロイージがユベントスからの期限付き移籍でズルテ・ワレヘムに在籍し、今季はGKのマット・ライアンと若手MFバーニー・イビニ＝イセイがクラブ・ブルージュでプレーする。

　クロアチア系の家庭に生まれたユリッチがプロキャリアを開始したのは、ザグレブを本拠地とするNKクロアチア・セスヴェテで、その後クロアチア国内のNKロコモティバ・ザグレブ、インテル・ザプレシッチを経てAリーグへ。

　2013年にアデレード・ユナイテッドで短期間プレーし、ウェスタンシドニーでエースに成長した。オーストラリアが誇る新世代の大型ストライカーが、さらなる進化を目指してヨーロッパに再び殴り込みをかけることになりそうだ。

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