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“飛車角落ち”のバルサと“大軍”のマンU、新シーズンに向けた2つのサバイバルレースをひも解く

text by 編集部 photo by Getty Images

期待の新戦力が苦しむユナイテッド

“飛車角落ち”のバルサと“大軍”のマンU、新シーズンに向けた2つのサバイバルレースをひも解く
メンフィス・デパイ【写真:Getty Images】

 しかし、そんなユナイテッドにも不安を抱かせる部分はある。今夏獲得した新戦力たちのフィット具合と昨季までの選手たちの生存競争だ。もちろんレンタルから復帰した若手たちも居場所を確保するため全力で牙をむく。

 その中でもモルガン・シュナイデルランとバスティアン・シュバインシュタイガーは本来の力を発揮できているとは言いがたい。サウサンプトンから引き抜かれたフランス代表の司令塔は周囲との呼吸が合わずパスミスやマークミスを連発。ポジショニングもどこか不安な気持ちを反映するかのごとく定まらない。3試合連続でスタメン起用されるなど期待は高いが、いまのところ順応に苦しんでいる。

 バイエルン・ミュンヘンから鳴り物入りで迎えられたシュバインシュタイガーは、ついに出番なしに終わった。これまでのクラブ・アメリカ戦、サンノゼ・アースクエイクス戦ではともに途中出場でプレーしたが、負傷とアナウンスされ、ピッチに立つことなく試合終了の笛を聞いている。自身を中央のポジションにコンバートしてくれた恩師の下で輝きを放つはずだったのだが。

 新戦力の中で最も現在のスタイルに適応しているのは、やはりメンフィス・デパイだ。オランダ代表でファン・ハール監督に抜擢されただけあり戦術の理解も早く、バルサ戦で目立つ場面は少なかったが積極的な仕掛けで違いを作れるところを3試合通じて証明している。

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