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長友佑都 9年前

長友の移籍はなぜ決まらないのか? 錯綜する報道、不明瞭なマンチーニの“思惑”

text by 神尾光臣 photo by Getty Images

興味を示したジェノバ勢

 一方その間、ピエロ・アウシリオSDのもとには水面下でジェノアとサンプドリアから打診があったという。示された条件はガラタサライのそれよりもずっと具体的だったというが、これも簡単にはまとまりそうにない模様だ。

 前述の通り、ジェノアのプレツィオージ会長は地元メディアの取材に対し「我われは長友の獲得を狙っていたのは本当だがインテルの合意には至らなかった。今は長友に対して興味は持っていない」と発言した。

 これはインテルがジェノアのFWディエゴ・ペロッティと長友+金銭とのトレードを持ちかけたものの、ジェノア側が拒否したということが背後にあるという。

 ただインテル側は依然ウイングプレイヤーの獲得を狙っており、長友の保有権+800万ユーロ(約10億8000万円)をベース価格とし、再度ペロッティの獲得交渉に出る可能性もあるといわれている。

 サンプに関しては7月の頭からずっと噂になっている。一度断られたのち、彼らはインテルが獲得目標としていたエルヴィン・ズカノビッチを横取りした。それでもまだ長友の移籍を持ちかけてくるということは、やはりそれだけ欲しいということなのだろう。

 もっともサンプドリアは、FCロリアン所属のポルトガル代表SBラファエル・ゲレーロを本命にしているという情報もある(ただしこちらについては競合が非常に激しい模様)。

 いずれにせよ状況はまだまだ不透明で、8月後半になるまでは動かないということも十分ありうるだろう。

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