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正GKはバレンシアに。欧州4大リーグからアジアまで…オーストラリア代表“海外組”の現在

text by 植松久隆 photo by Getty Images

キューウェルとケーヒルの不仲説は?

 昨季のAリーグを制したメルボルン・ビクトリーで、キャプテンとしてチームを牽引したのが豪州屈指のハードワーカーで鳴らすマーク・ミリガン。そのミリガンは、今年の7月に豪州のチャンピオンチームからUAEのバニヤスへ移籍した。

 この移籍には「金目当て」「彼のためにならない」というような批判の声が多く上がったが、本人は全く意に介さない。サッカルーズ公式サイトのインタビューでは、「3年越しでラブコールを送り続けてくれたクラブの執着心に敬意を表して、その熱い思いに応えたい」と語るなど、新天地での挑戦にかなり前向きな様子。

 最後に、面白い話題を一つ。サッカルーズのレジェンドであるハリー・キューウェルとティム・ケーヒルの両名。共にいずれ劣らぬ実績を誇り、豪州サッカー界の最高峰を極めた存在であることに異論を挟む者はいないだろう。

 真偽のほどは定かではないが、この2人の関係に関しては常に“不仲説”がささやかれてきた。そんな伏線もあって、サッカーポータルESPN FCの企画でキューウェルが選んだ「サッカルーズ歴代ベスト・イレブン」にティム・ケーヒルの名前が入っていなかったことが、大きな反響をもって報じられた。

 そのキューウェル選出のイレブンは、4-4-2のフォーメーションで、主に自らも含まれる“黄金世代”の選手で構成される。2トップには、自身とリーズ・ユナイテッドでコンビを組んだマーク・ビドゥカを選出。中盤も、攻撃的なポジションにはブレッシアーノと親友のブレット・エマートンを選出したことで、ケーヒルが弾きだされた格好となった。

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