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バルサに現れた新星、右SBで抜群の攻撃センス。クラブの失策を救うのは地元出身のカンテラーノ

text by 海老沢純一 photo by Getty Images

安定した働きで穴を埋めた新右SB

 ところが、この開幕戦で72分間プレーしたセルジは、データサイト『Who Scored.com』のレーティングで、決勝点を決めたスアレスよりもアシストのジョルディ・アルバよりも高い評価を得てマン・オブ・ザ・マッチに選出される活躍を見せた。

 ボールを持ってプレーした位置を示す「アクション・エリア」を見ると、チーム全体が自陣に65.54%にとどめられ、普段は敵陣で70%以上を記録する逆サイドのアルバが敵陣25.69%と不本意なプレーとなった中で、セルジは敵陣53.03%と過半数を記録。バルサにとって攻撃のアクセントとして機能していた。

 その後も右SBとして起用されたマラガ戦で67.69%、アトレティコ戦で55.96%、CLローマ戦で64.47%を敵陣でプレーしている。この安定した働きぶりで十分にアウベスの穴を埋めていた。

 ところが、アウベスも復帰し、右インサイドハーフで起用された前節セルタ戦ではチーム全体の低調ぶりとともに自身も存在感を発揮できず。57分にチーム内で最も早い交代を強いられた。

 そして、過密日程でのローテーションの意味合いもあってか、再び右SBとして起用された今回のラス・パルマス戦。セルジは前節の汚名返上とばかりに躍動する姿を見せつけた。

 開始早々にメッシを失ったバルサは、結果こそ2-1で勝利したものの、内容は決して優れたものではなかった。アクション・エリアではまたも自陣に51.25%ととどめられた。昇格チームを相手にカンプ・ノウでの一戦ということを考えると、この数字はあまりにも低い。

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