「シティはチームを保ち続けている」

――シティはアイデンティティを築き始めているということかな？

「シティはお金で建て回されたチームだ。誤解しないでほしい。でも、それが世界中のほとんどのチームの現実だ。バイエルン、レアル・マドリー、バルセロナはお金を使っている。シティも1度の移籍ウィンドウで5～6人と契約する。でも、それが成功したクラブの実態だ。シティはチームを保ち続けている――つまり、チームの心臓と脊椎は変わっていないんだ。

　ハート、コンパニー、トゥーレ、アグエロ。でも、今ではスターリング、オタメンディ、デ・ブライネがいる。シティはそれぞれのポジションに2人の選手を持っているから、プレミアリーグで首位に立てるんだ。彼らは活きのいい若手も起用している。ちょうどいい配合になっているね。むしろ、チェルシーやユナイテッドこそアイデンティティを失っている」

――どうしてチェルシーの試合は雰囲気が良くないんだろう？

「チームによるところがあるんだと思う。勝っているときはファンは騒がしいけど、負けていたりエキサイティングでないフットボールをしているようなとき、ファンはどんなことを歌ってきたかな？　それでも、イングランドのファンは世界中のファンと同じように情熱的だと思う。現状、特にCLについてはイングランドのチームが望むような結果が出ていないけどね」

――CLで印象に残ったクラブ、プレーヤーはいるかい？

「バイエルンはいつも印象的だね。彼らのフットボールを観るのが好きだし、哲学もかなり気に入っているよ。今年のレヴァンドフスキは素晴らしいね。すべてのタイプのゴールを決めている。今、世界で一番のプレーヤーだね。彼はもっと強くなっていくだろう。

　バイエルンは世界でも最高のチームのひとつで、本当に素晴らしいチームだ。ああいうチームがああいう類のフットボールをしていると、どこまで行くのか見たくなるよね。バルセロナが魅力的なフットボールをしていたとき、皆もCL優勝を望んでいたよね」