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アーセナル、昨季と同じ陣容で首位快走。12年ぶりのリーグ制覇へ【欧州主要クラブ中間査定】

シリーズ:欧州主要クラブ中間査定 text by 編集部 photo by Getty Images

昨季と同じ陣容も攻守が安定

アーセナル、昨季と同じ陣容で首位快走。12年ぶりのリーグ制覇へ【欧州主要クラブ中間査定】
アシストで攻撃を牽引するメスト・エジル【写真:Getty Images】

 ホームでの開幕となったリーグ初戦でウェスト・ハムに完敗したことで、幸先の悪いスタートを切ったアーセナルだったが、その後は順調に勝ち星を重ねていった。

 今季のプレミアリーグは堂々の首位争いを演じるレスターを筆頭に中堅クラブが躍進し、反対にチェルシーやリバプールが苦戦するなど、例年とは異なる難しさがある。しかし、今季のアーセナルは2016年初戦のニューカッスル戦に勝利して首位をキープするなど、優勝候補筆頭であることは間違いない。

 メンバーは昨季と変わらないが、チームの安定感は増している。昨季は負傷でシーズン前半の大半を欠場したメスト・エジルは16アシストで攻撃の中心に君臨し、フィニッシャーのオリヴィエ・ジルーはここまで10得点を奮闘している。

 昨季はアレクシス・サンチェスに依存しがちの攻撃陣だったが、今季はバランスが保たれている。もちろん、サンチェスも6得点2アシストで攻撃を牽引する選手のひとりだ。

 守備では、経験豊富なチェフを中心にリーグ3番目の失点数の少なさを記録。ローラン・コシェルニーはDFリーダーとしての才能が開花しつつあり、最後尾から守備を支えている。

 チャンピオンズリーグ(CL)では4戦3敗とグループステージ突破は絶望的な状況だったが、ラスト2戦を連勝して奇跡の決勝トーナメントを決めた。

 見事な大逆転劇を演じたアーセナルだったが、逆を言えばそれまでの内容と結果は惨憺たるものだった。クラブ史上初めてオリンピアコスに敗れるなど、見過ごしてはならない敗戦もある。

 これまでも格下相手に勝ち点を取りこぼしてリーグ優勝を逃してきた過去があるだけに、この敗戦から学び、リーグ後半戦に活かしていかなけばならない。

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