フットボールチャンネル

その中心にメッシ。誰もが羨む“完璧な機能美”を手にしたバルセロナ

text by 海老沢純一 photo by Getty Images

メッシのプレーにチーム全体が呼応

 選手個々のボールタッチ数を見ると、さらにバルサの支配力が明確となる。攻撃の始点となるビルドアップを担うDFライン、アルバ、マテュー、ピケ、ビダルの4人は全員が44回と満遍なくボールに触れているが、GKのクラウディオ・ブラボはわずか7回。全くと言っていいほどボールに触れる機会がなかった。

 それもそのはず。ヘタフェはこの45分間でパス本数わずか99本。同成功数は63本でチャンスメイク数、シュート本数ともにゼロ。全く何もできなかったといえる内容だった。

 加えて得点シーンだけを見ても前後左右中央、いたる所から攻撃の手を繰り出していた。

 そして、その中心にいるのは、やはりメッシだった。左ウイングを根城とするメッシは、ドリブルにパス、シュートと変幻自在のプレーで躍動。この背番号10に呼応するようにバルサの面々がピッチ全体を彩った。

 本来、PK失敗は痛恨のミスとなるはずだが、メッシにとっては成功率が50%であっても大きな問題とはならない。後半に入ってもその影響力は変わらず、51分にはネイマールの2得点目となるゴールを演出。90分間で1ゴール3アシストを決めた。

 その後、CKからアルダもゴールを決めて6-0。バルセロナはこの日、背番号10を中心に誰もが羨む完璧な機能美を手にした。

【了】

1 2

KANZENからのお知らせ

scroll top