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本田、SVホルン優勝の原動力明かす「ミランを反面教師に」

text by 編集部 photo by Getty Images

本田圭佑
SVホルンの実質的オーナーである本田圭佑【写真:Getty Images】

 日本代表の本田圭佑は、自身が経営に参画しているSVホルンのオーストリア3部リーグ優勝を祝福した。同選手のマネジメントを担当する『HONDA ESTILO株式会社』を通じて発表している。

 日本人選手6人の他に、多くの日本人スタッフを派遣しての優勝となったSVホルン。本田は「初年度ということもあったので、先ずは組織作りに拘りました」とその要因を分析する。

 そして「現地のオーストリア人が今までやって来たことに加えて我々の色を足していった。1年かけて戦える組織を作ろうと決めていました。予算もなく小さいクラブなりに哲学を大事にすれば勝てるというのを学べた大きな1年でした」と目標をクリアして成功を掴んだシーズンを振り返った。

 実質的なオーナーとしてクラブ運営に携わる本田だが、普段はイタリアにいるため現場に立つことはできない。それでも「ミランからは反面教師として参考にさせてもらってます(笑)」と、自身の所属クラブから学ぶことは多いようだ。

 そのミランではシーズン途中で、しかも4-0で勝利した直後に監督を解任したことが話題になったという。本田は「4-0で勝った後に決定したので、翌日にミハイロビッチやミランの選手からも鬼だと大批判を受けたことは覚えてます(笑) でも勝ち負けでなく満足できてなかった」と明かした。

 だが、これもクラブを経営する上で必要な決断でしかない。本田は遠く離れたところからSVホルンに関わる上で「現場のチーム全員をリスペクトしながら意思決定する」ようにしていると話す。そして「僕の最も大きな役割は意思決定以上に今回も優勝の立役者であるマネジメントチームと監督ら現場スタッフとビジョンを共有し続け、これで満足と思わせない為のコミュニケーションが大事だと思ってます」と力強く語った。

 来季はオーストリア1部昇格を目指して戦うSVホルン。実質オーナーの本田は今がクラブにとって世界中に認知される大きなチャンスだと考えている。若くて情熱を持った選手やスタッフらとともに小さなクラブが大きな変化を遂げ、世界へ飛躍しようとしている。

【了】

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