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中国足球改革発展総体規劃 訳文

本文は中国語サイト(http://www.sdpc.gov.cn/zcfb/zcfbghwb/201604/W020160419364116725683.pdf)を翻訳したものです。脚注は、日本の読者のために翻訳者が追加しています。
本訳文は多くの人々に中国サッカーの中長期計画を理解していただくことを目的に、訳者の解釈に基づき日本語に翻訳したものです。引用・転載は自由ですが、その場合は出典の明記をお願いします。訳文の内容が正しいかどうかについて何等法的責任は持ちませんので、法的に正しい内容が必要な場合はあくまで中国語の原文(それぞれURL:を示してあります)を参照ください。[翻訳者:張寿山(Cho Juzan) 翻訳協力:張帥(Zhang Shuai)]

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本訳文は多くの人々に中国サッカーの中長期計画を理解していただくことを目的に、訳者の解釈に基づき日本語に翻訳したものです。引用・転載は自由ですが、その場合は出典の明記をお願いします。訳文の内容が正しいかどうかについて何等法的責任は持ちませんので、法的に正しい内容が必要な場合はあくまで中国語の原文(それぞれURL:を示してあります)を参照ください。[翻訳者:張寿山(Cho Juzan) 翻訳協力:張帥(Zhang Shuai)]

中国サッカー中長期発展プラン(2016-2050年)2016年4月11日公布(全文訳)

 改革開放以来、我が国の経済と社会は順調に発展し、人々の生活水準も顕著に高まり、人々の体育と健康に対する要求も高まっている。現時点は、我が国が小康社会を建設するための大事な時期であり、サッカーを振興し発展させることは、全国の人民が熱望しており、大衆の心身の健康と優秀な文化を育てる事に関心を持ち、体育強国を建設し、経済と社会を発展させ、中華民族の偉大な復興という中国の夢を実現するために重要な意義を持っている。
≪国務院による体育産業と消費の発展を加速させることに対する若干の意見≫と≪中国サッカー改革発展総体スキーム≫といった文件の精神を確実に貫徹させ、中国サッカーの持続的で健康的な発展を促進するために、国務院の同意を得て、本プランを制定する。プランは短期を2020年まで、中期を2030年まで、長期として2050年までを展望している。

一、発展の基礎

――サッカー競技は一歩ずつ発展させる。現在、我が国で日常的にサッカー競技に参加する人数は一定の規模に達し、ファンの数は1億人を超える。学校におけるサッカーも普及し始めており、競技会の体系も徐々に形成され、毎年の試合数は10万試合を超えている。社会人サッカーは端緒についた段階で、 各レベルのサッカー協会、企業や社会における各単位が積極的にサッカー活動を展開し、毎年2万のアマチュア(※1)の試合が開催されている。プロサッカーも安定して発展しており、プロクラブはすでに52クラブとなり、超級、甲級、乙級を中心としたプロリーグの基本構造がほぼ出来上がった。
――サッカーは産業としての規模を備えつつある。長年の発展を経て、我が国のサッカー産業の規模は徐々に拡大し、産業チェーンも絶えず広がり続け、その産業牽引力は日増しに強化されている。サッカー活動に対する人々の関心も高まり続けてきた。この10年で、超級リーグの平均観客数は1万5千人規模に到達した。
――国際交流もますます増えている。サッカーの国際活動は明らかに増加し、体育外交の重要な要素となっており、その国際化は日増しに高まっている。国内のプレーヤー、コーチや審判が外国に赴き学習、トレーニング、大会へ参加する回数は明らかに増加しており、受け入れている外国のコーチやプレーヤーのレベルも明らかに高まった。国内クラブと国際的な一流のクラブとの合作のメカニズムも出来上がってきている。
――我が国のサッカーの発展は一定の成果を出し、一定の基礎を打ち立てたが、全体的にはまだ多くの問題が存在している。:発展についての理念が滞っており、サッカーの価値とその紀律に対する認識が不足しており、常に直近の成果を求める考え方が強く、制度やシステムが立ち遅れており、政治と社会が分離しておらず、管理する側と実施する側も分離しておらず、事業と企業の分離もできていないといった問題が依然存在している。:法治のレベルが低く、風紀も乱れ、試合の秩序も乱れがちで、有効な監督の仕組みが欠落している。サッカーの基礎は薄弱であり、人材も施設も不足しており、日々増えているサッカー活動の需要を満足することが出来ていない。

二、基本認識

(一)指導思想

 共産党の第18回大会と18届3、4、5中央委員会の精神を全面的に貫徹し、習金平総書記の一連の重要なスピーチの精神を十分に学び、「4つの全面」戦略の局面を確実に推し進め、現代サッカー運動の理念を樹立し、サッカー競技発展の原理に従うことで、人の全人格的な発展に貢献することを旨として、改革と創造を力として、サッカーの普及を目的として、力を継続し、長期的な成果のために、サッカー発展のための制度的基礎、人材の基礎、施設の基礎、社会の基礎をひとつにまとめて強固に築き上げ、サッカー競技の規模とレベルを向上し続け、全民族の身体能力と健康レベルを常に強化し、中国の現実に適したサッカー発展の方法を見つけ出し、サッカー発展の夢、体育強国の夢、民族復興の夢の実現に向けて努力する。

(二)戦略的位置づけ

――全国民の健康に関する重要な事業である。サッカーは深く多くの人びとに愛されている体育活動である。サッカーを振興し発展させることは、全国民の健康促進への参加を促し、大衆の身体能力を強化し、全民族の心身の健康のレベルを向上させる重要なサポートである。
――国民経済における重要な産業である。サッカー産業は日の出の勢いを持つ産業であり、環境にやさしい産業であり、やり方を変え、仕組みを調整することで、発展を促すにあたって、重要な主役である。サッカーを振興し発展することで、消費を拡大し、体育産業と関連産業の発展を促し、新しい経済成長が実現できる。
――体育強国を建設するための重要な磁石である。サッカーは広範な影響力を持つグローバルな競技である。サッカーを振興し発展させることで、体育活動の全面的な発展を促進することが可能であり、中国の体育強国の夢を支え、民族の偉大な復興という青写真を描くことができる。
――民族精神をあらわす重要なメディアである。
――サッカー競技は重要な教育機能を持っており、社会主義の革新的な価値観を広く知らしめることに役に立つ。サッカーを振興し発展させることで、中国の特色を持ったサッカー文化を築き上げることが可能であり、人々の頑強な奮闘精神を激励し、人の全面的な発展を促進することで、中華民族の団結力と尊厳を高める事が出来る。

(三)発展原則

――規律を順守し、持続的な発展をさせる。
――サッカーの発展に関する諸原則を守り、科学的に計画をして、人が資本だという考えで、幼年時から掘り起こし、底辺を高め、底辺をつかむことで順次発展を推し進め、持続的な発展を実現する。
――改革を推し進め、発展を創造する。
――サッカーに我が国の体育の発展と改革におけるけん引力を発揮させ、制度改革の突破口として、サッカーの発展方式を展開させ、サッカーの新たな発展の道筋を積極的に探索し、サッカー活動の活力とレベルを向上させる。
――法治と規律正しい発展を堅持する。
――サッカーの発展を法治のレールに乗せて、法治概念と法治レベルの全面的な向上を行い、平等な参加と、公平な競争が可能な環境を創造し、法、ルール、規則に基づくシステムを作り上げる。
――包括的で共生し、オープンな発展を堅持する。
――社会(民間)の積極性と創造力を動員し、サッカーを重視し、支持し、参加するという好ましい環境をつくりあげる。国内外への開放のレベルを高め、合作を通じてウィンウィンの関係の下での発展をもとめる。

三、発展の目標

(一)短期目標(2016?2020年)

 中国サッカーの基本を守り、基層を強化し、基礎打ち立てるという発展目標の実現に努力する。

基本を守る:
 人民大衆のサッカー競技に対する需要を基本的に満足させ、サッカー活動のピッチを増やし、時間と経費についても基本的なレベルの保障を行い、社会全てがサッカーの発展について関心を示し、支持をする良好な環境を形成する。
基層を強化する:
 学校におけるサッカーの普及・発展を加速し、全国においてサッカーを校技とする学校を2万校に増やし、中小学生で日常的にサッカー競技に参加する数を3000万人以上とする。一般社会でのサッカーの発展の基礎を不断に突き固め、基層のサッカー組織を蔦のように張り巡らせ、基層サッカー活動の広範な展開を行う。全社会で日常的にサッカー競技を行う人数が5000万人を超えるようにする。
基礎を打ち立てる:
 中国の特色を持ったサッカー管理体制・制度を初歩的に確立し、政策と法規の基本的枠組みを作り上げ、産業標準と規範をよりよいものとし、競技会と育成システムを科学的で合理的なものとして、サッカー事業と産業が協調して発展できる枠組みを基本的に形成する。全国のサッカーグランドの数を7万以上として、1万人当たり0.5-0.7か所のサッカーグランドを持つようにする。

(二)中期目標(2021?2030年)。

 中国サッカーのパワーを充実させ、活力を更に高め、影響力を拡大し、世界の強豪となる発展目標を全力で実現する。

パワーを充実させる:
 管理体制を科学的で齟齬のないものとし、法律法規をより健全なものとし、多元的な投資により安定的な発展を持続し、サッカー人口の基礎を確実なものとする。1万人当たりに1か所のサッカーグランドを設ける。
活力を高める:
 学校サッカー、社会人サッカー、プロサッカーの体系を効果的に運用し、各種の産業組織の参加を促し、サッカー産業の規模を大きく拡大し、体育産業における重要なけん引力とする。
影響力を拡大する:
 プロサッカーリーグ組織とその試合のレベルをアジアで一流のレベルにし、男子代表チームはアジアにおけるトップチームに名を連ね、女子代表はもう一度世界のトップチームに加わり、体育大国という姿をさらにもう一歩進める。

(三)長期目標(2031-2050年)

 全力で、サッカーのトップクラスの強豪になる事を実現し、中国サッカーが全面的に発展することを実現し、中華子女のサッカーの夢を円満に叶え、世界のサッカー競技活動に対して貢献をする。

四、主要任務

(一)制度とシステムを構築する

 中国の特色を持ったサッカー管理体制を科学的に構築する。政府が統一して推進し、各部門がそれぞれの責任を分担し、広範な社会勢力が参加する管理構造を打ち立てる。政府の主要な責務は公共サービスを提供し、市場環境を整え、監督管理を強化する。体育行政部門はサッカー改革発展の政策研究と戦略的な指導を行う事を強化し、各職能部門が協同することを促進する。教育行政部門は学校サッカーを主管して実施する責任を持ち、積極的に学校サッカーの発展を推し進める。中国サッカー協会は組織を統一し、全国サッカー運動の発展の管理と指導と、サッカー運動の普及とレベルアップに責任を持つ。
 サッカーが持続的に発展できる制度をより健全なものとする。市場の活力を刺激し、民間の力を十分に導入して、サッカー発展に積極的に参加させるようにし、サッカー運動の経済効果と社会効果のよい循環を実現する。既得権益を打破し、公平な競争環境を創造し、資源の最適配置を促進する。

個別事案1.“十三五”(※2)サッカー体制改革攻略プロジェクト
 中国サッカー協会の管理体制改革を深化し、中国サッカー協会の改革を調整し、中国サッカー協会の内部管理システムをよりよいものとし、協会の管理システムを健全化し、よりよい体制、合理的な構造、明確な職務責任、健全な規則を徐々に打ち立て、よりよい協会の管理体制を監督管理し、協会が法に基づき自主管理をし、科学的民主的に政策を決定する新しいシステムを形成する。 地方、各産業サッカー協会は中国サッカー協会の調整と改革を参照する。独立社団法人の資格を持ったプロリーグ管理機構を創設し、プロリーグの管理と組織化の責任を持たせる。クラブの法人としての管理構造をよりよいものとし、現代企業制度に見合った制度の建設を加速し、クラブの地域化と名称の非企業化を推し進める。
 効果的なサッカーに関する法治体系を打ち立てる。国家の関係する法律法規と、サッカー産業の規範と規則をよりよいものとする。その標準化と規範化を推し進める。法の執行と仲裁システム、サッカー組織・クラブの強化、専業人員の法の順守と自律、厳粛なゲームに関する風紀を健全に監督し、法に基づいてサッカー分野における違法犯罪行為に打撃を与える。サッカーイベントと活動における安全・保安業務の標準をよりよいものとし、積極的に安全保安服務規定の規範化、社会化を推し進める。

(二)人材の育成

 青少年のサッカーへの参加規模を大幅に増加させる。学校サッカーの建設を強化し、サッカーを体育のカリキュラムの内容に加え、サッカー社団(コミュニティ)を発展させ、サッカーに対する興味を育成し、サッカー大会活動を展開し、サッカーの愛好者と人材を不断に育成する。学生と家族のサッカーに対する共感と支援を増強し、学生が課外で、学外でサッカー活動に参加することを支援する。市場化、民営化を基本方針に、多様なルートを構築し、多様な人材の発現と育成の仕組みを作り、サッカー人材の予備軍の力量を不断に増加させる。

個別事案2.学校サッカー普及活動
 サッカーコーチングの改革を深化させ、内容が豊富で、多様な形式の、学校における青少年向けの専用指導体系を形成する。学校サッカー指導訓練ガイダンスを制定し、学校サッカーのインターネット学習プログラムを無料で提供する。学校サッカーの軸となる教師に対して、中小学校幼稚園教師国家級育成計画等の育成プログラムを準備し、5万人の教師にサッカーコーチの資格を持つような訓練を行う。健全な学校サッカー競技大会の体系をつくりあげ、全国学校サッカーの4級リーグ制度を実施する。試験による選抜政策をよりよいものとして、学生が長期間積極的にサッカーの学習と訓練に参加することを激励する。一定数のサッカーを特色とする学校や県(地方)を試験的に設置することを支持する。
 学校サッカーのコーチと審判の数を目に見えて増加させる。体育教師のサッカーコーチングのレベルを高め、サッカー専門の教師の数を増やし、学校サッカーのコーチと審判の育成を行う。プロコーチや審判集団の育成を強化し、コーチと審判の育成システムをよりよいものに改善し続ける。地域サッカーの指導サービス体系を構築し、社会人向け体育指導員の技能レベルを高め、条件が整っている地区では、地域サッカー指導員という専門職位を設けることを検討し、プロコーチ、プロ審判員が地域と学校サッカーにサービスを提供することを奨励する。
 プロ選手のセカンドキャリアの体系を打ち立てる。登録プレーヤーの数を徐々に増やし、選抜と発掘システムを最適化し、技術がしっかりしていて、素養も高い優秀なサッカー選手の才能を余すところなく発揮できるようにする。運動能力と文化教育の結合を堅持し、多技能の育成訓練を強化し、スポーツ選手のセカンドキャリアとしての職場を開拓し、コーチ、裁判員、社会体育指導員、企業や民間組織とサッカー協会の管理スタッフといったセカンドキャリアの筋道を作る。
 複合型の産業人材を育成する。市場の要求にこたえ、高等教育や、科学研究所、中職教育、職業訓練と生涯教育といった多種の形式を用いて、サッカー産業の人材を育成する。特に経営管理、資本操作、営業、研究開発、設計、エージェント、文化創造といった専門人材の育成を重視する。サッカー産業人材の国際協力と交流を強化する。

個別事案3.専門人材育成計画
 高等教育における体育専門学科でサッカーを専攻する学生の比重を高め、他の競技の学生がサッカーを選択することを奨励し、条件を満足している大学には、サッカー学院の設立を委託し、中等教育における職業学校にサッカー専科を設けることを積極的に推し進める。民間企業がサッカーのトレーニング機構を主催することを奨励する。サッカーのプロコーチと地域のサッカー指導員の育成を加速し、繰り返し訓練に参加する人数を毎年増加させ、2020年には年間一万人とする。サッカー審判の育成体系を健全化し、登録審判の数を倍増させる。

(三)グランドの建設

 科学的にサッカーグランド施設の増加を計画する。サッカーグランドの供給を拡大し、その基本構成を最適化し、施設の品質を高め、絶えず社会のサッカー競技の発展の需要にこたえるようにする。人口規模、自然条件、経済発展レベルに基づき、一歩ずつサッカーグランド施設の配置をよりよいものにする。各種のサッカーグランドの建設ガイダンスを制定する。サッカーグランド施設の管理方式を一新し、グランド施設の集約と効率的な利用を促進する。
 学校内のサッカーグランドの建設を拡大する。サッカーを校技とする中小学校にはそれぞれ1面以上のサッカーグランドを持つようにし、条件がそろっている高等学校には一面以上の規格を満足するサッカーグランドを設け、その他の学校は条件を創造し、適当な規格のサッカーグランドを持つようにする。学校のサッカーグランドの利用率を高め、学校のグランドの社会への開放と共用の仕組の形成を加速する。
 地域にサッカーグランドを配置することを推進する。都市建設と新農村建設計画の中に、地域のサッカーグランドの建設を統一的に含めるようにする。小型、多様な規格のサッカーグランドの建設を奨励し、地域住民がサッカー活動に参加することに便益を図る。

個別事案4.サッカーグランド施設建設重点プロジェクト
 全国で六万か所のグランドを改修、改造、新設し、一人当たり0.5-0.7か所のグランドを持つようにし、その中で学校内のグランドを四万か所、地域のグランドを二万か所とする。少数の辺境地帯を除き、それぞれの県(日本における県・政令都市の下のレベルの行政単位)レベルの行政区画ごとに、最低2か所の標準規格のグランドを設置し、条件を具備する都市や新たに建設する居住区では5人制サッカー以上の規格のグランドを一面は持つようにし、旧市街・住宅地についても条件を創造し、小型で多様性のあるグランド施設を持つようにする。

(四)競技会活動を豊富にする

 学校サッカーの活動を広範に発展させる。健康促進体力強化と楽しみとして学校のサッカー試合を発展させていく。学生の体質と意志のレベルを強化し、サッカー知識と技能を普及させ、サッカーを趣味とする人々を育成することを目的として、多種多様な学校サッカー活動を主催する。大学、高校、中学、小学校の4級レベルの大会を徐々に健全化し、科学的で合理的で適当な競技活動を組織する。
 プロリーグの構造を最適化し、プロリーグの基本構造を改善し、超級、甲級、乙級に参加するチーム数を徐々に増やし、安定的に甲級、乙級の規模を拡大し、プロリーグを質量ともに向上させる。プロリーグの管理を現代化し、その運営管理レベルを常に向上させ、プロリーグの現代的な管理機構を打ち立てることを推し進める。
 社会人サッカーの競技活動を支援する。それぞれの地域にあった、多種多様な地域サッカーチーム、地域サッカー協会と地域のアマチュアサッカー連盟を組成し、家庭の参加を重視し、豊かなサッカーの競技形式を実現することを奨励する。地域の大会の等級を重視し、青少年の競技会と学校サッカーの競技会とを有機的につなげて、徐々に競技活動構成の科学化を実現する。党及び政府の機関、企業や事業単位、人民団体、軍の基層組織は、それぞれ日常的に内部の競技活動を支持する。社会人サッカーについての広報活動を強化する。

個別事案5.プロリーグのレベルアップ計画
 プロリーグの体系を基本的に完成させ、合理的なプロリーグの構造配置を行い、参加チーム数を科学的に設定し、超級、甲級、乙級リーグの規模を合理的なものとする。参加基準を厳格にし、プロリーグクラブの管理を規範化し、産業としての自律を強化する。クラブが各レベル・年代のチームを持つことを強化し、プロリーグの影響力を拡大する。超級リーグのブランド価値を高め、観客数を世界においてもトップレベルに引き上げる。

個別事案6.社会人サッカーの育成活動
 全国においてその条件が比較的備わっている50の都市において、複数レベルのアマチュアサッカーチームのリーグ戦を行う体制を打ち立てる。 全国の100の都市で草の根サッカーチーム(※3)が参加できる都市リーグ体系を打ち立て、年度ごとの都市間の競技会、地域大会、全国大会というアマチュア大会の全体構造を形成する。産業、企業、人民団体、地域等の社会の各界がアマチュアサッカー活動を主催することを支援し、それぞれの大会が都市間対抗やカップ戦とそれぞれ関連させるようにする。社会人サッカーの発展体系を徐々に作り上げ、社会人サッカー活動の広報宣伝を推進し、広く社会各層が参加する環境を作り上げる。

(五)サッカー産業を拡張する

 サッカーサービス業を全力で発展させる。高レベルのサッカー試合を積極的に発展させ、テレビ放映、メディア広告、ネットメディア、大衆娯楽等の関連産業の発展を推し進める。サッカースタジアムの運営を全力で改善し、サッカートレーニング、サッカーエージェント機構等のサービス市場を開拓する。サッカー金融保険サービス業務の発展を加速させる。中国プロサッカーリーグを対象としたくじの発行を積極的に研究する。(※4)
 大きく強力なサッカー用品製造業を作る。サッカー用品、スポーツウェア、機材、施設、記念品の研究、設計、生産、製造、販売を発展させ、いくつかの国際ブランドをつくりあげる。

個別事案7.優秀サッカー企業育成活動
 2-3つのアジアで一流の、世界での知名度もあるサッカークラブを育成し、中国のサッカーブランドを築き、世界への影響力を拡大し、これらの条件を持ったクラブの株式上場を推し進める。企業が研究やデザインへの投資を行う事を支持し、自らの創造力が強く、製品における科学的な裏付けが強い、国際的にも知名度があるサッカー用品製造企業を複数育成する。成長が期待出来る複数のサッカーベンチャー企業の発展を援助し、各種のビジネスプラットフォームのインキュベーターに含めることを支持し、サッカーの運営、育成、ネットワークメディアと地域のプラットフォームのサービスを提供させる。製造企業、サービス業、プロクラブ等がサッカー産業において協業することを奨励する。
 サッカー産業と関連する産業が融合して発展することを促進する。サッカー産業と旅行業、建築業、文化クリエーター、飲食業、ホテル業、健康長寿等の産業が関連しあって発展し、サッカー活動の新しい産業形態を創出する。

個別事案8.サッカー+インターネットの新しい活動を創造する
 ネットワーク技術とサッカー産業の融合を図り、特にモバイルネットワーク、e-コマース、ビッグデーターといった新技術と新産業を導入し、サッカー産業のマルチな創成を促進する。モバイルネットワークのプラットフォームを積極的に利用し、多元的な参加を形成し、イベントの効果的な報道を行い(オリンピック、アジア大会、ワールドカップは除く)、広範なファンに豊富な情報伝達形式とその選択肢を提供する。サッカーに関するスマートフォンのアプリの開発を支持し、ネットワークとスマートフォンとサッカーゲームを連携させ、サッカーを題材にした漫画と映画を作る。

(六)サッカー文化を育成する

 中華民族の伝統文化を継承し、健康で、楽しく、新しい考えを取り入れたサッカー理念を樹立し、サッカーの持つ健康増進、体力向上、徳育の面の作用を積極的に発揮させ、サッカーをすることを健康生活の重要なライフスタイルとして定着させる。精力的に進取を求め、団結協調し、楽しみを得られる体育精神を広く宣伝する。信頼度の高い体系を建設する。規則を守り、相手を尊重し、観衆の行動規範を尊重し、サッカー競技の持つ集団の栄誉と民族のプライドを常に強化する。ニューメディアの作用とサッカーボランティアの無償活動、友愛、互助、進歩的精神、努力による参加や文明的なマナーによる良好な雰囲気とを組み合わせ、サッカー競技をポジティブな文化を発信する重要なメディアにする。

(七)サッカーの開放を推し進める

 海外人材の導入計画を実施し、高いレベルのサッカー人材が中国で仕事をするための、ビザの取得、居住、医療、子女教育等の関連政策を改善して魅力的なものにする。積極的に国外の資本を導入し、国内クラブ等のサッカー企業の資本構成を最適化し、その運営管理のレベル向上と多様化により収益力を向上させる。サッカーの対外交流のルートを広げ、各種団体が主体的に多様な国際サッカー交流活動を行う事を奨励する。各種のサッカー専門人材が外国で学習し、トレーニングを受けることを支援し、より多くの優秀な専門人材が国際組織で仕事をすることを奨励する。

五、関連する政策と補償措置

(一)財政と金融政策

 公共財政によるサッカー事業発展のための投資システムをよりよいものとし、政府の購買サービス等多種の方式を通じてサッカー運動発展の力量を拡大する。投資を増やし、投資を支持する基礎を整え、公益性のあるサッカーグランド施設を建設する。金融機関のリスクコントロールにおいては、採算性が取れるということを前提にサッカー領域に対する金融サービスを新たな業務として行う事を奨励する。サッカー産業の投融資のルートを広げ、条件を満足しているサッカー用品、イベントサービス等の企業が資本市場に参入し或いは債権を発行することを支持する。企業、民間資本が単独あるいは協力してサッカー発展基金を創設することを奨励する。直接投資、融資に対して利子補填、補助や援助、プロジェクト実施後のボーナスの供与等の方式を採用して、サッカー事業の発展を支持する。保険会社がサッカー競技の特性に合わせたプロプレーヤー向け傷害保険を導入し、学校サッカーや社会人サッカー向けの傷害保険を導入することをもとめ、サッカーグランド施設・資材に対して財産保険のような多様な保険商品を提供し、企業や事業単位や学校や個人が運動障害保険等を購入できるように奨励する。

(二)規劃と土地政策

 サッカーグランド施設を都市計画の項目として含め、土地の利用と全体計画と年度計画において、体育施設を建設することを保障する。新しく建設される居住区と地域にはサッカーグランドを建設することを奨励し、古い市街地には、すでに居住区にある施設を改造し、サッカーが出来る場所を増加させることを支持する。条件を備えた公園や緑地を利用し、市内の空き地等にサッカーグランドを設置する。新設するサッカーグランド施設用地が法律に基づいて有償で使用される場合で、その用地の権利者が一人であったり、用地の提供計画の公表後に申請者が一人であったりする場合は、(入札ではなく)(※5)協議によってその土地の提供条件を決める事が出来る。
 その他のプロジェクトでサッカーグランド施設を併設する場合は、建設仕様書の中で土地の提供条件を示すことが出来る。割り当て方式(※6)を用いて取得した未使用の不動産と土地をサッカーグランド施設に利用する場合は、土地の用途と使用権者を当面変更する必要は無く、1年以上の連続経営を行い<割り当て用地目録>に適合している場合は、割り当て方式によって土地の手続きを行う。適合していない場合は、協議販売方式で用地の手続きをする。サッカーグランド施設用の土地の用途変更は厳禁し、都市計画の段階で土地の用途を変更する場合は、その土地は政府が回収し、土地の使用については一から見直す事とする。(※7)

(三)税額と価格政策

 サッカースタジアムが自分で用いる不動産と土地は、関連規定により不動産税と都市土地使用税の優遇を受ける事が出来る。サッカー領域の社会組織は、非営利組織としての企業所得税の免税優遇資格を得た場合は、法律に基づいて関連する優遇税策を享受することが出来る。サッカークラブ及び関連企業で発生した、条件を満足する広告費支出については、税法の規定に基づき課税所得から控除できる。企業と民間組織がサッカー競技のウェア・器材・装備を寄付することを奨励し、学校サッカーと社会人サッカーの発展を支持し、税法の関連規定に適合する寄付については、関連規定に基づき課税対象所得から控除する。サッカー施設の水、電気、ガス、エネルギー価格は一般の工業向けの価格より高くないように設定する。(※8)

(四)人材と就業政策

 プレーヤー、コーチ、審判等の人材に対し登録制度を設立し、プレーヤーの育成と生活保障そしてセカンドキャリアの仕組みを整え、国際的なルールや制度との統一性を持たせる。サッカー関連人材の育成に力を入れ、学校サッカーの教師、社会人サッカーの指導員、サッカーコーチの専門的な技能の訓練には、規定に基づき教師としての訓練、国民の健康促進、専門技術者の育成、職業教育等の項目を含めるようにする。
 地域、企業において関係する職位を設け、引退したプレーやコーチに社会人サッカーの指導業務も行わせることを奨励する。公募を通じて、特別教師等の方法で、引退した運動員、コーチを学校サッカーの発展に参加させる。職業訓練と起業訓練を通じて、引退したプレーヤーがサッカーと関連する産業で仕事をすることを支持する。

(五)組織運営と監督・評価

 各地において、本規劃を積極的に貫徹、実行し、政府が牽引し、関係する行政部門、サッカー協会等の社会団体が共同参加してサッカーの発展業務を分担するメカニズムを打ち立て、組織のリーダシップと情報交換・協調を強化する。各地各レベルにおいてサッカー発展プラン或いは実施法案の制定を速やかに行い、その監督と評価を日常的に行える仕組みを作り、責任を明確にし、建設任務を速やかに推し進め、目標を実現する。発展改革委員会、国務院サッカー改革発展部際聯席会議弁公室(中国サッカー協会)、体育総局、教育部等が本規劃の監督検査に責任を持つ。


※1 中国語の”業余“は日本語ではアマチュアと訳されますが、中国では日本でいう草サッカーの試合でも選手に出場給を渡すことは日常化されていて、助っ人稼業が成り立っています。業余はセミプロと理解した方が現実に近いと思われます。
※2 “十三五”は中華人民共和国国民経済社会発展第13次五カ年計画要綱の省略で、2016-2020年の間の5年間における基本経済計画を示す。この規劃も、中国全体の五カ年計画の一部として扱われていることがわかります。
※3 “草根球隊”という言葉はここで初めて出てきます。これが日本でいうアマチュアに対応する概念だと思われます。
※4 中国では早くからプレミアリーグ等外国の試合を対象としたくじが売り出され、普及している。国内リーグを対象とした場合に八百長対策をどうするかがここでは課題となっている。

※5 中国では土地は全て国家のものなので、その使用権を譲渡する場合は入札制度に基づく事が原則となっています。守られない例も多いのは事実ですが、ここではそれを回避して良いとのお墨付きを与えてしまっています。
※6 地方政府が土地を特定の企業に割り当てて開発させる手法。普通は使途制限がある。
※7 何故この様な規定が必要かが、中国での物事の進み方を示しています。最近も、上海で20年以上運営されていた老舗のゴルフ場が強制的に閉鎖されました。土地の用途指定にゴルフ場として使って良いと書かれていなかったことが理由ですが、建設当時は用途指定外であっても、地元政府が黙認する事を約束し、投資側もそのリスクを納得して建設していたと思われます。日本であれば法廷闘争になるような事案ですが、当事者は20数年も経営して十分投資は回収しただろうというロジックで納得せざるを得ない事になります。
※8 日本でこれが実現すれば多くのクラブの経営が楽になると思われます。

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