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香川真司 8年前

非常事態救った“香川+デンベレ”。タイプ違う2人のコンビはドルトに何をもたらしたのか?

text by 本田千尋 photo by Getty Images

BVBはなぜ活性化したのか?

原口元気
PKを献上してしまった原口元気【写真:Getty Images】

 65分、香川が左サイドのモルに大きくサイドチェンジ。モルの折り返しに、オーバメヤンが飛び込むが、ブルックスが足を出してクリア。

 67分、デンベレが中央をドリブルで突破し、オーバメヤンにラストパスを送る。オーバメヤンのループシュートは、GKヤースタインが手で弾いて、右のゴールポストに当たる。

 77分には香川のシュートが原口元気の手にあたり、PKを獲得。オーバメヤンは決めきれなかったが、香川とデンベレによって、ドルトムントの攻撃は活性化した。

“非常事態”が産んだ[香川+デンベレ]は、これからもドルトムントの武器になっていくのかもしれない。年齢も離れ、タイプも違う2人が組んだからこそ、攻撃に奥行きとダイナミズムが生まれた。特にヘルタにとって、インサイドハーフのデンベレは脅威となったようだ。

 原口元気は言う。

 「あの時間帯に入ってきて、あそこらへんでフラフラしていて、あのスピードでしょ、なかなか掴めないですよね」

 そして同点弾をもたらしたのは、「フラフラしていた」デンベレだった。80分、メリーノが縦パスを通し、デンベレが抜け出す。左からの折り返しを、ファーサイドでオーバメヤンが詰める。試合は1-1のドローで終わった。

 香川とデンベレのインサイドハーフで“非常事態”を凌いだ、ヘルタ・ベルリン戦だった。

(取材・文:本田千尋【ドルトムント】)

【了】

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