好調ミランをけん引するラパドゥーラの献身性。周囲の力を引き出す万能ストライカー覚醒の時

2016年11月27日(Sun)15時26分配信

text by 神尾光臣 photo Getty Images
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ミランを真の意味でけん引したのはスソでもボナベントゥーラでもなく…

ラパドゥーラ
ジャンルカ・ラパドゥーラの献身性がミランの攻撃を加速させる【写真:Getty Images】

 また、この日左ウイングとして先発したジャコモ・ボナベントゥーラのドリブル突破も効果的だった。前半はパスミスなども多かったが、後半はきっちりと締め直し、対面のSBの守備ももろともせずにボールをエリア近くへと運ぶ。その鋭い突破からの折り返しで、相手のオウンゴールも誘っている。

 しかしこの日のミランの前線を牽引し一つに束ねていたのは、先発したジャンルカ・ラパドゥーラだったように思う。2ゴールという結果もさることながら、それ以外のところで攻撃の形を作るプレイが非常に秀逸だった。

 エリアの中に構えて、シュート以外の仕事はしないというタイプではない。前後左右に動いてスペースを捻出し、またパスをもらってつなぎ役となる。サイドに流れてボールを受ければクロスも上げて、攻撃に連動性を作る。スソのゴールは、中央でボールを受けた彼が素早い判断でサイドに展開したからこそ生まれたものだった。

 もちろん、シュートチャンスには冷静になってボールを呼び込み、迷いなくゴールへと向かう。先制点の場面ではあえてゴールから遠ざかるようなポジショニングを取り、相手CBの視野から逃れてフリーになると、スソの折り返しをダイレクトシュート。4点目の場面ではスソに指示を出して縦に走り込み、スペースでボールを受けると、左足で中に切り込んで躊躇なくシュートを放った。

 これまで途中交代で使われていた試合のように、守備にも良く走る。「練習から彼は常に全力を出す」とヴィンチェンツォ・モンテッラ監督は語っていたが、チャンスを与えられるのは得てしてこういう選手である。もちろんエリア内での嗅覚と実績においては、目下ファーストチョイスとなっているカルロス・バッカに一日の長があるだろう。

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