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FA杯8強進出の5部チーム、各選手に”月給以上”の特別ボーナス支給

text by 編集部 photo by Getty Images

リンカーン・シティ
FA杯準々決勝へ進んだリンカーン・シティ【写真:Getty Images】

 イングランド5部のチームとして103年ぶりにFA杯準々決勝へ進む快挙を成し遂げたリンカーン・シティの選手たちは、一人あたり約70万円の“特別ボーナス“を受け取ることが決まったという。19日付の英紙『デイリー・メール』が伝えている。

 これまで2部のイプスウィッチ・タウンやブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンなど格上チームを撃破して勝ち進んできたリンカーンは、現地時間18日に行われた5回戦でついにトップリーグのチームと対戦。プレミアリーグのバーンリーとのアウェイゲームとなったが、終了間際の89分に1点を奪って1-0の勝利を収めた。

 イングランドでは4部リーグまでがプロリーグとされ、プロアマ混合の5部以下は「ノン・リーグ」と呼ばれる。そのノン・リーグ勢がFA杯準々決勝まで進んだのは、1914年以来実に103年ぶりの出来事となった。リンカーン・シティにとってはクラブの133年間の歴史で初めてのことだ。

『デイリー・メール』によれば、リンカーン・シティは当初3回戦までしか勝利ボーナスを設定しておらず、4回戦、5回戦の突破は全くの想定外だったとのこと。2回戦に勝利した際には各選手に500ポンド(約7万円)のボーナスが支払われたという。だが5回戦突破の快挙にクラブは特別支出を決め、2回戦の10倍にあたる5000ポンド(約70万円)を各選手に支払うようだ。リンカーン・シティはプロクラブだが、この金額は選手たちにとって「1ヶ月の稼ぎ以上」の金額だとされている。

 クラブにとっては予定外の出費だが、それを賄えるだけの収入も得ているようだ。ここまで勝ち上がったことで、賞金やテレビ放映権料、入場料などとしてクラブは200万ポンド(約2億8000万円)を手に入れており、準々決勝でもさらなる収入が見込まれるという。

 19日に行われた抽選の結果、リンカーン・シティの準々決勝の相手は、20日に行われるサットン・ユナイテッド対アーセナル戦の勝者に決まった。5部首位のリンカーンにとって「格下」であるサットン(同17位)との対戦か、より大きな注目と収入が見込まれるビッグクラブとの対戦か、どちらに転んでも歓迎すべきカードかもしれない。

【了】

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