バルセロナは現地時間8日、UEFAチャンピオンズリーグ（CL）決勝トーナメント1回戦2ndレグでパリ・サンジェルマン（PSG）に6-1で勝利を収めた。

　アウェイでの1stレグを0-4で落としていたバルサだったが、CL史上初めて4点差をひっくり返す大逆転で2戦合計スコアを6-5とし、10年連続となるベスト8進出を果たした。

　開始3分で先制したバルサは、前半のうちに追加点を奪った。40分、ルイス・スアレスからの浮き球パスを、ペナルティエリア内の深い位置に走り込んだアンドレス・イニエスタがゴールに背を向けながら左足でコントロールする。

　そして次の瞬間、逆の右足でゴール前にヒールパス。意表を突かれたPSGのDFレヴァン・クルザワが慌ててクリアしようとするも、ボールは無情にもゴールの方向へ飛び、むなしくネットを揺らした。

　PSGの他の選手たちも呆然と立ち尽くすしかなかった芸術的なヒールキック。最近のイニエスタは負傷明けで精彩を欠いていたが、このワンプレーで「バルサにイニエスタあり」というかけがえのない価値を証明した。

　スアレスのパスが出たところから、ゴール前に走り込んでいたバルサの選手たちもイニエスタのアイデアにはついていけていなかった。常に他者の二手、あるいは三手先まで見通す“魔法使い”のごとき力は年齢を重ねても衰えを知らず、ますます磨かれるばかりだ。

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