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【U20】あっけなく終わった韓国の挑戦。衝撃の敗退、東京五輪への厳しい道のり

text by キム・ドンヒョン photo by Getty Images

3失点で衝撃的な敗戦。会場の2万人も呆然

ペク・スンホ
ポルトガルに敗れ、ペク・スンホは大粒の涙を流した【写真:Getty Images】

 ところが韓国はU-20W杯決勝トーナメント1回戦、そのポルトガル相手にまさかの1-3。衝撃的な配敗戦だった。

 2万2000人弱の観客が集まった天安総合競技場が静まり返るほどの完敗だった。ホームの大声援もむなしく3点を先行され、最後になんとか1ゴールをもぎ取ったのみ。あまりのあっけない敗北に選手も、ファンも茫然自失。ペク・スンホは号泣しながらグラウンドを去った。この日、守備でも奮闘したイ・スンウも下を向いたままだった。

 戦術的な不安定さ。敗因はこの一言に尽きる。この日、韓国は4-4-2のフォーメーションを採用した。イ・スンウやペク・スンホがサイドハーフよりも前め、よりウィングに近い形で配置され、4バックの両サイドも高い位置をとる超攻撃的な布陣だった。

 しかしこの戦術がポルトガルが今大会で最も強さを発揮できる形、そして彼らのストロングポイントでもあった裏を狙う動き際立たせてしまった。ポルトガルの最初のゴールも韓国の右サイドがポルトガルの縦パス1本で崩さて生まれた。

 結局後半から得意の4-3-3に戻して試合の流れが劇的に改善されたものの、3点差をひっくり返すことはできなかった。

 おそらく韓国もポルトガル同様、相手の裏をかく動きに自信をもっていたからこんな形になってしまったのだろう。試合が終わった後、イ・スンウが試合後「ヨーロッパのチーム相手にこんな攻撃的なサッカーもできるということをホームの皆さんに見せたかった」といった発言からこの試合に臨むにあたっての自信と、戦術的な意図がうかがえる。

 とはいえ、あまりにも悲惨な結果であった。当初はベスト4、いや優勝までも狙えると自信満々に語っていた韓国だ。予想だにしなかった敗退に、U-20W杯組織委員会の面々も悲しげな表情を隠さなかった。開催国の活躍で8000人弱だった平均観客数を伸ばそうとしていたためだ。しかし韓国の脱落でこの計画も水の泡となってしまった。

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