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中国からバルサ移籍に大きな壁。“爆買い”歯止めの「新ルール」が大きな障害に

text by 編集部 photo by Getty Images

パウリーニョ
広州恒大に所属するパウリーニョ【写真:Getty Images】

 中国スーパーリーグの広州恒大に所属する28歳のブラジル代表MFパウリーニョは、バルセロナからオファーを受けている。しかし、簡単にはビッグクラブ移籍を決断できない中国独特のチーム事情があるようだ。27日に英メディア『ユーロスポーツ』が報じた。

 2015年にトッテナムから広州へ移籍したパウリーニョは、中国やブラジル代表での活躍で評価を高めてきた。バルセロナからオファーを受けたことは本人も認めているが、中国での現状に満足しているとして、オファーを受け入れるかどうかについて迷っている様子を見せている。

 ただ、それだけではない。昨年は中国クラブが巨額資金を投じて欧州リーグからスター選手を獲得する”爆買い”が話題を呼んだが、その現状に歯止めをかけようと、中国サッカー協会が新たに制定したルールが選手やクラブを苦しめている。選手獲得時に移籍金4500万元(約7億3000万円)以上の金額を支払ったクラブは、移籍金と同じ税金を中国サッカー発展基金として支払うことになる。つまり、一人の選手獲得に実質2倍の費用が必要になるわけだ。

 これは反対に、現在の主力選手を簡単に売却できないことを意味する。広州を率いるルイス・フェリペ・スコラーリ監督は「パウリーニョの契約解除金は4000万ユーロ(約50億円)だ。中国で新しいルールができたため、各クラブは代役を獲得するのが難しくなっている。そのため、主力選手は放出できない」と語っている。

【了】

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