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アルダ・トゥラン「乾の2ゴールは完璧」「バルサの哲学にハマっている」【独占インタビュー】

text by 舩木渉 photo by Natsuki Nakazawa

バルベルデ監督就任。新たなリーダーとともに成功を確信

アルダ・トゥラン
短い時間ではあったが、アルダ・トゥランの仕草や話し方からは人柄の良さがにじみ出ていた【写真:中澤捺生/ジュニアサッカーを応援しよう!編集部】

ーーバルサには独自の考え方や哲学があり、適応するのは非常に難しいと思います。完璧にチームの一員になったと感じるまで、どれくらいかかりましたか?

アトレティコから移籍した時、僕はバルサが独自の哲学を持っていることにすぐ気がついた。それでも自分の能力があれば、適応していけないレベルではないと思ったし、今はもう馴染んでいる。僕のプレーを見て、まだバルサのチームに馴染んでいないと思う人はいるかもしれないけれど、僕の能力でついていけないことはないし、僕も彼らの哲学にハマっているんだよ。

ーー今季は新しい監督とともに戦うことになります。エルネスト・バルベルデ監督の印象を聞かせてください。

バルサで選手としてプレーして、アスレティック・ビルバオなどで指導者として経験を積んで古巣に帰ってきた監督だ。チームの哲学が身にしみている人物であり、僕たち選手にとって技術的面のみならず、バルサの哲学を体得する意味でも彼の監督就任は非常に大きい。バルベルデ監督は僕たちを導いていってくれると思う。

ーーこれから厳しい競争が待っていると思います。メッシ、ネイマール、ルイス・スアレス、アンドレス・イニエスタといった選手たちからレギュラーポジションを奪うために、どんなことが必要でしょうか。

常に一生懸命取り組み、試合に出る前から全力で準備することが必要だ。実際、試合当日になれば、誰がゴールを挙げたか…という形で大衆の注目を集める選手はいるけど、サッカーはあくまでチームプレーとして勝ち負けが決まるもの。チームの動きを見て、その中で自分が今何をしなければいけないのか。自分の武器を生かした役割をしっかり果たす、これを最初に考えるべきであって、メッシやネイマール、イニエスタといった選手たちから僕がポジションを奪う、という考えでは優れた選手にはなれないと思っているよ。

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アルダ・トゥラン

アルダ・トゥラン
アルダ・トゥランは「Rakuten」の文字が胸に入った新しいバルセロナのユニフォームを気に入った様子だった【写真:中澤捺生/ジュニアサッカーを応援しよう!編集部】

1987年1月30日、トルコ・イスタンブール生まれ。地元のストリートでサッカーを始め、2000年に13歳で名門ガラタサライの下部組織に入団。2005年にトップチーム昇格を果たし、トルコリーグ優勝やスーパー杯制覇などを経験した。2008年にリーグ最優秀選手賞を獲得。2011年に1200万ユーロ(約15億円)の移籍金でアトレティコ・マドリーと契約し、10番としてクラブのリーグ優勝やヨーロッパリーグ制覇、コパ・デル・レイ優勝に大きく貢献。2015年夏に移籍金3400万ユーロ(約46億円)でバルセロナと5年契約を締結したが、当時クラブがFIFAからの補強禁止処分を受けていたため、2016年1月から正式に選手登録され「7番」を背負う。昨季はリーグ戦18試合出場3得点。トルコ代表通算97試合出場16得点(2017年7月20日現在)。

(取材・文:舩木渉)

【了】

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