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柴崎岳、リーガ1部ヘタフェ適応のカギ。定位置確保へ、期待抱かせたスタートの1週間【現地記者の目】

text by ホセ・アントニオ・デ・ラ・ロサ photo by Getty Images

最も適応の見込みがあるポジションはトップ下か

プレシーズンマッチのアルコジャーノ戦では中盤センターでプレーした柴崎
プレシーズンマッチのアルコジャーノ戦では中盤センターでプレーした柴崎【写真:Getty Images】

 このポジションでプレーするためには、ラセンと争うことになる。アルジェリア代表として前回のワールドカップに出場し、高いクオリティーを持っているとはいえ、キャリア最高の時期はすでに過ぎた選手だ。シーズンが開幕する前には、クラブが他にも新たな中盤の選手を獲得することは間違いない。

 ボルダラスのシステムの中で、柴崎により適する見込みがあるポジションはトップ下だ。ポルティージョとの争いは熾烈なものとなるだろう。柴崎と並んでチーム内で最も高い技術を持った選手だ。テネリフェのマルティがやっていたように、ボルダラスが柴崎をサイドに起用する可能性は低そうだ。

 リーガ開幕まではあと3週間。柴崎岳はこの期間中にチームに適応し、プリメーラでの戦いという挑戦に臨む準備ができていることを示さなければならない。スペインで最も美しく近代的なスタジアムだと言えるサン・マメス(ヘタフェの開幕戦の相手であるアスレティック・ビルバオのホームスタジアム)での戦いは8月20日に待ち受けている。

 柴崎の最初の1週間は期待を感じさせるものであり、まずまずのデビューを飾ることもできた。世界最高のリーグのひとつで戦う初めてのシーズンに重要な選手となることができるかどうか、ここからチーム内での彼の立ち位置を決めていくのはピッチ上でのパフォーマンスだ。次のチャンスは水曜日、アルコジャーノと同じくセグンダBのアトレティコ・バレアレスとの親善試合が予定されている。

(取材・文:ホセ・アントニオ・デ・ラ・ロサ【ヘタフェ/アス】、翻訳:フットボールチャンネル編集部、協力:江間慎一郎)

【了】

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