レアル、2つの戦術的実験。ダブルSB起用の反動、中盤センター・ジョレンテの気後れ【E・オルテゴの戦術眼】

3日、ラ・リーガ第3節の試合が行われ、レアル・マドリーはレバンテを相手に1-1で引き分けた。代表ウィーク後かつCL直前の試合ということもあり、メンバーを入れ替えてこの一戦に臨んだ“エル・ブランコ”。戦術分析記事で人気を博すスペイン・マルカ紙のエンリケ・オルテゴ氏は、ジダン監督率いるチームに関して、特筆すべき試みが2つあったと指摘する。(文:エンリケ・オルテゴ【スペイン/マルカ】、翻訳・構成:江間慎一郎)

2017年09月11日(Mon)17時59分配信

シリーズ:E・オルテゴの戦術眼
text by エンリケ・オルテゴ photo Getty Images
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テオ&マルセロ、彼らにはスペースがなかった

レアル・マドリーのテオ・エルナンデス(左)とマルセロ(右)
レアル・マドリーのテオ・エルナンデス(左)とマルセロ(右)【写真:Getty Images】

【レアル・マドリー 1-1 レバンテ】

 3日のリーガエスパニョーラ第3節、本拠地サンティアゴ・ベルナベウでのレバンテ戦で、レアル・マドリーがすべてのポジションに変更を加えることは知れ渡っていた。イスコ、カゼミーロ、セバジョス、ベイル……と、それぞれの代表チームの試合と長旅によって、より消耗している選手たちに休みを与えることは。

 ジネディーヌ・ジダンの今回の試みにおいて、特に二つのことが目を引いた。テオ・エルナンデス-マルセロ、もしくはマルセロ-テオ・エルナンデスという左サイドのタンデム、またマルコス・ジョレンテ-クロースのセントラルミッドフィルダーのコンビとその配置である。ジョレンテ-クロースは1-4-4-2の範疇において、ピッチ中央ではっきりと縦の関係にあった。

 ダブル・サイドバックはバルセロナと対戦したスペイン・スーパーカップ2ndレグの最後の数分間にも目にできたが、この試みはポジティブとネガティブの両面を指し示している。出発点はテオがサイドバック、マルセロがサイドハーフ及びウィングという役割だが、この試合の序盤は頻繁にポジションを交換していた。

 両者の相互理解は、徐々に深まっていった。突っ走るためのスペースがない。それぞれの位置取りの調整がきかない。彼らが最初に与えていた印象はそういうものだった。オーバーラップしようとするテオは前方に見えるマルセロに対して機械的にパスを出してしまい、マルセロもあれだけ前にいることで走り込むためのメートルが足りず気後れしているように映った。

 だが切迫した状況で迎えた後半、マルセロが敵陣地に位置し続けたことにより、テオは攻撃に参加するためのスペースを手にする。その際のテオの執拗さ、プレーの反復ぶりは効果的なものと考慮できるが、彼の悪質なクロスがそのオーバーラップの気鋭を曇らせた。すべてのクロスが見え透いていて、シュートの可能性を生むことなくレバンテGKラウールの手に収まっている。

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