長友不在のインテル、今季最大の苦戦も勝利に変えた“耐久力と狡猾さ”

2017年11月26日(Sun)20時00分配信

text by 神尾光臣 photo Getty Images
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エース・イカルディを筆頭に選手個々が成長。長友の出場は…?

長友佑都
2試合連続不出場に終わった長友佑都【写真:Getty Images】

 そして3つ目のポイントは、スパレッティの指導のもとで技量とコンディションを上げる個々の存在。とりわけこの日は、2ゴールを挙げたイカルディの動きにそれがよく現れていた。

 エリア内での得点感覚を存分に活かした2つのシュートシーンもさることながら、目を見張ったのはそれ以外のプレイだ。守備も献身的にこなし、一方で味方がボールを保持すればフリーランを惜しまない。裏を狙ってダッシュし、中へと外へと流れる。こうしてDFラインを押し下げ、味方にチャンスを作りやすくするスペースを捻出した。

 さらに、抜けばチャンスになるところでは果敢にドリブルさえ仕掛ける。62分のカウンターで、前線にフォローがなく相手CB3人が寄り付く状態ながら、華麗なボールコントロールで1人目のマークを外してボールを運ぶ。最終的には相手のペナルティーエリア手前でファウルを取り、FKを呼び込んでいた。

 インテルに移籍してからのイカルディは、エリア内の得点感覚にものを言わせる典型的なストライカーとしてプレイしていた。つまり点を決めるときは派手だが、ボールが来なければ試合の流れから消えてしまう選手でもあった。だが今季は、前線でさまざまなプレイを実行し、時には単独でも相手DFにまとめて脅威を与えている。著しい成長が感じられる選手の1人だ。

 格下相手に脆さをさらけ出す昨季までのインテルであれば、この日のカリアリには負けていたであろうところ。これをねじ伏せられる力が培われたのは、やはりスパレッティ監督のもと、チームとしても個人としてもサッカーの質が磨かれているからだろう。

 一方長友佑都もその中で評価を上げた一人だが、今節は前節アタランタ戦同様サントンの左SB起用が踏襲され出番はなかった。ただカップ戦が入る12月には「幾分のローテーションもする」とスパレッティ監督も予告している。出番が回った時には、攻守に渡って一層盤石なプレイを見せてくれることに期待したい。

(取材・文:神尾光臣【イタリア】)

【了】

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