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元鳥栖のキム・ミヌ、韓国のE-1初勝利の立役者に。優勝かかる日韓戦は「必ず勝つ」

text by 編集部 photo by Getty Images

キム・ミヌ
元鳥栖のキム・ミヌは正確なクロスで北朝鮮のオウンゴールを誘発し韓国の勝利に大きく貢献【写真:Getty Images】

 韓国代表は12日、EAFF E-1サッカー選手権2017決勝大会(E-1)の第2戦で朝鮮民主主義人民共和国代表(以下、北朝鮮代表)に1-0で勝利した。

 決勝点はオウンゴールだったが、起点になったのはかつてサガン鳥栖でもプレーしたMFキム・ミヌが左サイドからあげた鋭いクロスだった。「あれはラッキーだった」と本人は語るが、触れば確実に1点になる絶妙なコースに正確なボールを供給した。

「日本戦からいろいろなイメージができた」とキム・ミヌが語るように、韓国は北朝鮮に対して周到な準備をして試合に臨んでいた。「相手はカウンターが速いし、守備の切り替えも速かったので、そこをまず注意しながら、韓国のやりたいサッカーをやることを意識してプレーしました」と左ウィングで今大会初先発を飾った27歳の元Jリーガーは明かす。

 韓国は5バックで粘り強く北朝鮮に対応しながら、両サイドに展開してコンビネーションやクロスからゴールを狙う形を多用した。相手陣内深くまで侵入することで、北朝鮮の選手たちを走らせ、疲れさせる狙いもあった。

 その分析は韓国のゴールの場面で結実し、後半は「相手も疲れていたし、あの時間は1回、2回の動きで相手をはがせた」というキム・ミヌが十分なスペースを得て躍動。何度も効果的なクロスを上げていた。

 E-1初勝利を挙げて勝ち点を「4」に伸ばした韓国は、優勝の可能性を残して16日の日本戦に挑む。タイトルをかけた2年ぶりの日韓戦は「いい準備をして必ず勝てるようにしたい。(日本に)知っている選手も多いので楽しみ」と、キム・ミヌが心待ちにする舞台だ。

 韓国にとっては日本に勝てば優勝というわかりやすい条件もある。海外組がおらずチームの組織作りに苦慮している様子も見受けられるが、3戦目は連係も高まった本気のライバルが日本に襲いかかってくるに違いない。

(取材・文:舩木渉)

【了】

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