イタリアサッカー界のスタジアム問題。自治体所有という壁。ユーベの一人勝ち脱却へ

2018年01月18日(Thu)10時39分配信

シリーズ:伝統国イタリアのスタジアム問題
text by 神尾光臣 photo Getty Images
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イタリアのスタジアムは、変わるのか

サルデーニャ・アレーナ内部
サルデーニャ・アレーナ内部【写真:神尾光臣】

 2010年、空港近くの土地を取得して建設計画を一方的に立ち上げるが、「照明は航空機の運用の妨げになる」との理由で地元当局は計画を却下。放って置かれたサンテリアはその2年後、安全措置のためとうとう収容客数を当時の規定以下の14000人に縮小される。

 カリアリは北部トリエステで試合を開催せざるを得ず、業を煮やしたチェッリーノはイス・アレナスという近郊の小さいスタジアムに強引に仮説スタンドを組んで新ホームとした。

 ところが当局との調整もそこそこに作った結果猛反発を喰らい、最終的にイス・アレナスの使用許可は降りず。結局彼らはサンテリアに戻り、イス・アレナスから仮説スタンドをサンテリアの陸上トラックに移設して試合を開催した。

 しかし、その迷走にやっと終止符が打たれた。チェッリーノから経営権を取得したトンマーゾ・ジュリーニ会長は2015年12月、カリアリ市にサンテリアの改築計画を提出。1年2ヶ月の検討期間を経て、地元企業との共同出資で新スタジアムを建設することが承認された。

 サンテリアを更地にして新たなスタジアムが建設され、その間の繋ぎとしてサルデーニャ・アレーナが急遽作られた。新スタジアムの完成とともに、再び駐車場に戻されるという。「現在はコンペの最中で、新スタジアムの詳細な建築計画と認可は1年の間に得たい。そこから2年間の工期で完成を目指す」とジュリーニ会長は地元メディアに抱負を語った。

 他のクラブではローマが紆余曲折を経ながら新スタジアム建設の許可を得て、アタランタもホームスタジアムの優先管理権を取得し大改修を計画する。一方でインテルとミランはサン・シーロの独占使用も念頭に置きながら、収益の出せる専有スタジアムを持ちたいと希望している。イタリアのスタジアムは、変わるのか。今後数回に渡り、これらの動きを紹介することにしたい。

(取材・文:神尾光臣)

【了】

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