本田圭佑はなぜアフリカに進出したのか? チャリティを「支援」だけで終わらせない壮大な夢

2018年02月09日(Fri)7時20分配信

text by 植田路生 photo HONDA ESTILO
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単なるサッカー指導だけでない長期的な目的

二村元基
ルワンダの子どもたちと二村(写真右、ジャケットを着ているのが二村)。【写真提供:HONDA ESTILO】

 現在、このアフリカでのプロジェクトを統括する二村元基は「採算は…度外視ですけどね(笑)」と語る。時に片道30時間以上もの長時間フライトでアフリカへ渡り、現地での折衝も一手に引き受ける。入社1日目で現職に任命され、目の回るような忙しさの中、プロジェクトを見事にスタートさせた。

 日本とは経済規模の異なるアフリカ、しかもその中でも恵まれない子どもたちが相手となると、一般的なサッカー指導は通用しない。シューズもなく、サンダルや裸足でプレーする子どもも多い。加えて、「教えられる」ということに慣れていない。その日を生きていくのに必死な子どもにとって、コーチが来ても「どうしたらいいかわからない」のだ。

 そうした状況もあり、頭からいわゆるトレーニングを開始したりはせず、時には鬼ごっこなど「遊び」を取り入れた。最初は戸惑いを見せていた子どもたちも誰かがやれば、それを真似するようになっていくという。

 ここにこのプロジェクトの肝がある。サッカー指導だが、サッカーの上達だけが目的ではない。「人をどう育てるか」と二村は語る。本田も「将来的にはウガンダのみならず、アフリカ、そして世界中の子ども達に夢をもつきっかけを与えたい」と語るように、なかなか未来を見ることが難しかった子どものためのキャリア支援が目的だ。

 もちろん、サッカー的な軸もある。才能の発掘だ。かねてより本田はアフリカ系選手のポテンシャルの高さを実際に対戦する中で感じていた。「子どもたちがいつか海外でプレーしたり、ウガンダの選手がJリーグでプレーしたりすることができたら面白い」とも語っている。

 二村によれば海外クラブからのアプローチもあるという。「キャリア支援」と「才能の発掘」、この二軸でプロジェクトは動いていくが、ビジネス面での旨味を見出すのは簡単ではない。スポンサー企業はこのプロジェクトのどこに魅力を感じたのか。

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