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「歪んだライン」でオフサイド判定? VARによるマンUゴール取り消しが物議

text by 編集部 photo by Getty Images

フアン・マタ
フアン・マタのゴールはビデオ判定で無効に【写真:Getty Images】

 マンチェスター・ユナイテッドの試合での、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)を用いた判定が不当だったのではないかとして物議を醸した一件で、VARを提供するホークアイ社は「技術的問題」があったと説明した。英『スカイ・スポーツ』など複数メディアが伝えている。

 ユナイテッドは現地時間17日に行われたFAカップ5回戦の試合でハダースフィールドと対戦し、2-0の勝利を収めた。だがMFフアン・マタのゴールが、オフサイドだったというVARを用いての判定ににより取り消される場面もあった。

 実際にパスが出された瞬間にマタがオフサイドポジションにいたかどうかは微妙なところだが、この試合を放送していた英『BTスポーツ』の画面に表示された映像も騒動を大きくする一因となった。パスが出た瞬間の静止画像にオフサイドラインを示すラインが重ねて表示されたが、そのラインは明らかにペナルティーエリアのラインと平行ではなく、やや斜めに引かれていた。

 だがホークアイ社は、テレビに表示された画像は、VARが判定に用いたものとは異なると主張した。「技術的問題により、謝った画像がホークアイからBTスポーツに提供された」と声明を出している。

「VARは、正しくラインが引かれた正しい画像を用いて判定を行ったと断言できる。間違った画像が放送局に提供されてしまったものであり、謝罪したい」とホークアイ社は述べた。

 人間である審判の目では判定が難しいプレーを適切に判定し、誤審を減少させることを目的として各国で試験導入されているVARだが、まだ運用をめぐって混乱が生じる場面も多い。今後の定着に向けた課題となりそうだ。

【了】

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