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チェルシー対バルサで“大誤審”の主審、当時振り返り「いくつかミスはあった」

text by 編集部 photo by Getty Images

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審判に抗議をするチェルシー(青)とバルセロナ(黄色)の選手たち【写真:Getty Images】

 今月20日、チャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦の試合が行われ、チェルシーがホームにバルセロナを迎える。試合を前にスペイン紙『マルカ』は、約9年前に行われた両者の対戦を裁いたノルウェー人の主審トム・ヘム・エブレベ氏にインタビューを行っている。

 2008/09シーズンのCL準決勝で対戦したチェルシーとバルセロナは、カンプ・ノウで行われた1stレグを0-0で終えており、ロンドンで行われる2ndレグは決勝進出をかけての大一番となっていた。

 試合結果は、バルセロナのMFアンドレス・イニエスタのアディッショナルタイム弾により1-1で終了し、アウェイゴール数で上回ったバルセロナが決勝へと駒を進めた。その一方で、4度もPKの機会を見逃されるなど終始疑惑の判定がなされていたとして、ホームのチェルシーは主審のエブレベ氏に猛抗議をしたことが話題となっていた。

 同氏は、「判定に誇りが持てるか」という問いに対し「いや、全くだ。何にもいい日ではなかった」と自身のミスを認めたうえで当時を振り返った。

 「いつも繰り返しあの試合のプレーを見て、ミスから学んでいた。でもあの試合は何年も前のもので、もう私は改善する必要はない。もう審判はやっていないからね。あなたのような記者が何年もたった後に思い出させて来る時だけ、私はあの日を思い出すんだ。見てくれ、全然このことについて話すことを気にしていないだろ。あれは私のキャリアの一部だよ」

 大きなミスを犯したことを反省しつつも、エブレベ氏は審判だけが批判されることに疑問を抱いている。

 「いくつかミスはあった。でも選手や監督だってミスをするけど、何も言われない。私は長いキャリアを歩めたこと、ヨーロッパのトップクラスに一時はいられたことを誇りに思う。だから、あの試合だけで私のキャリアが思い出されることはあってはならない。残念なことに、あなたのような人はそうしているが」

 また、試合終了後には、怒り狂うチェルシーサポーターが大勢いたことで「ホテルまで変えなければならなかった」と激白したエブレベ氏。今日でも審判のミスジャッジは度々見られるが、裁いた試合がCLの準決勝2ndレグという決定的な一戦なだけあって当時は大きな話題を呼んだのかもしれない。

【了】

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