英2部に異変!? 補強資金50億円…1つのクラブを変えた中国資本と大物代理人。そこに渦巻く闇

来季のプレミアリーグ昇格を最初に確定させたのはウォルバーハンプトンだった。一時は3部降格も経験するなど近年は低迷続きだったクラブが復活を遂げた裏には、「闇」とも言える2つのキーワードが隠れていた。イングランド中部に本拠地を置く古豪はいかにして6年ぶりのプレミアリーグ復帰を掴み取ったのだろうか。(文:舩木渉)

2018年04月20日(Fri)11時28分配信

text by 舩木渉 photo Getty Images
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ウォルバーハンプトンをプレミアに導いた2つのキーワード

ウォルバーハンプトン
ウォルバーハンプトンが一番乗りで来季のプレミアリーグ昇格を決めた【写真:Getty Images】

 来季のプレミアリーグ昇格を最初に決めたのはウォルバーハンプトン・ワンダラーズだった。「懐かしい」とすら感じるオレンジと黒のユニフォームが、チャンピオンシップ(2部相当)で輝きを放った。

 ウォルバーハンプトンが最後にプレミアリーグを戦ったのは2011/12シーズンのこと。その年は最下位で降格の憂き目に遭い、なんと翌年もチャンピオンシップ23位でリーグ・ワン(3部相当)へ降格してしまった。

 迎えた2013/14シーズンで無事にリーグ・ワン優勝を果たし、チャンピオンシップに舞い戻るも、それからの3年間は7位、14位、15位と苦戦し、昇格争いに加われるような状態ではなかった。にもかかわらず、2位以下に12ポイントの大差をつけて来季のプレミアリーグ昇格を勝ち取れたのはなぜなのだろうか。

 そこには「中国資本」と「敏腕代理人」という2つのキーワードが隠れている。ウォルバーハンプトンは下部リーグでの苦しい戦いを強いられる中で、以前とは全く違う姿に変貌を遂げていた。

 転機になったのは2016年7月のクラブ買収である。低迷続きで苦境に立たされていたクラブに、ある中国の民営投資会社が接触してきた。それが現在クラブのオーナーシップを保有する「復星集団」である。

 上海に本拠地を置く復星集団は、香港で上場させている子会社の「復星国際」にウォルバーハンプトンの株式を100%取得させ、当時のオーナーであるスティーブ・モルガン氏からクラブを買い取った。復星集団はレジャー産業への投資を活発化させており、日本でも2015年に北海道の「星野リゾートトマム」を買収して話題になった。

 そして、この復星集団とウォルバーハンプトンの橋渡し役を担ったのが、「敏腕代理人」として知られるジョルジュ・メンデス氏である。このポルトガル人代理人の姿は昇格を決めた今月15日のバーミンガム戦でもスタンドにあり、中継映像でしっかりと抜かれていた。

 クリスティアーノ・ロナウドやハメス・ロドリゲス、ジエゴ・コスタら数々の大物を顧客に抱えるメンデス氏は、近年自らが代表を務めるマネジメント会社「Gestifute社(ジェスティフト社)」を通じて、クラブの運営や買収を手助けするコンサルト業にも取り組んでいる。

 例えば2013年、ロシア人大富豪のディミトリ・リボロフレフ氏によるモナコ買収を手引きしたのもメンデス氏だった。さらにこの代理人は自らの顧客であるハメスやラダメル・ファルカオ、リカルド・カルバーリョをモナコに送り込んでクラブの戦力強化にも一役買っている。

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