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ブンデスリーガ弱体化の原因とは。バイエルン「1強」時代が示す、ドイツサッカー界への影響

日本人選手が多く在籍していることから我々にも馴染みの深いブンデスリーガ。だが、同リーグは現在、我慢の時を迎えている。UEFAリーグランキングでは7年ぶりにセリエAを下回った。ここまで弱体してしまった原因には何があるのだろうか。(文:小澤祐作)

text by 小澤祐作 photo by Getty Images

放映権料増額も、7年ぶりに…

バイエルン・ミュンヘン
リーグ戦連覇が続くバイエルン・ミュンヘン【写真:Getty Images】

 日本代表選手が多く在籍しているブンデスリーガは現在、我慢の時期を迎えていると言ってもいいだろう。バイエルン・ミュンヘンの完全なる一強時代は今後しばらく続きそうであり、絶対王者と他のクラブの実力差は開くばかりである。

 バイエルンがリーグ6連覇を達成した昨季もその差は明らかだった。最終的に2位でフィニッシュしたシャルケとの勝ち点は21にまで広がっており、リーグ戦全34試合で敗れた試合はわずかに4。他の17クラブは、手も足も出なかった。むしろ昨季のブンデスリーガで最も盛り上がったのは、優勝決定よりハンブルガーSVがクラブ史上初の2部降格を決定させた瞬間だったようにも思える。

 相変わらず集客数は多く、世界最高峰のイングランド・プレミアリーグに肩を並べようと放映権料を増額するなど、ブンデスリーガは世界の頂点に立とうと様々な取り組みを行っている。

 しかし、欧州の舞台で結果を残しているのはやはりバイエルンのみ。UEFAカントリー(リーグ)ランキングでは7年ぶりにイタリア・セリエAに抜かれ、4位に転落。2018/19シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)は制度が変更されたため4チーム参加できるが、ドイツサッカー界からすれば不本意な形となってしまったのは間違いない。

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