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アーセナルでも歯が立たず! もはや最強リバプール。“カルテット”が作りだす、魅惑の攻撃力

text by 小澤祐作 photo by Getty Images

前半だけで4点奪取。勝利は確信

 32分、コーナーキックのこぼれ球を拾ったアンドリュー・ロバートソンがビルドアップし、左サイドのサラーへ長いボールを蹴る。パスを受けた背番号11はダイレクトで中央へ折り返すと、これに反応したマネが右足で押し込んだ。

 このシーンはアーセナルの守備に問題があったといえるだろう。CKのこぼれ球をロバートソンが拾った瞬間、同チームの守備ラインはバラバラで、押し上げるタイミングもやや遅れた。最終的にリヒトシュタイナーが一枚余ることになり、サラーにパスが渡った瞬間、オフサイドを奪うことはできなかったのだ。

 リードを2点に広げたリバプールだったが、攻撃の手を一切緩めず、前半終了間際にも1点を奪う。45分、アリソンのパントキックを右サイドで受けたフィルミーノがボールを持って相手陣内深くまで進むと、サラーがDFの背後を狙う動きでパスを呼び込む。これを見逃さなかった背番号9はエジプト代表FWへボールを送る。そして、マークについてきたソクラティス・パパスタソプーロスに倒され、PKを獲得した。

 これをサラーが冷静に沈め、4-1。前半からエンジン全開で挑んだリバプールが、ホームでアーセナルを蹂躙。この時点で、勝利は確定していたようにも思える。

 後半に入ってもリバプールはペースを握り、相手を押し込む。65分にはデヤン・ロヴレンがセアド・コラシナツに倒され再びPKを獲得。フィルミーノが冷静に沈めてリードを4点に広げた。

 アーセナルのピエール=エメリク・オーバメヤンは完全に存在感を失い、リバプールDFの脅威となることができなかった。データサイト『Who Scored』によると、この日の背番号14はわずか13回しかボールに触れることができていない。これではアウェイチームの攻撃は機能しない。効果的な動きを見せていたのは左サイドのイウォビだろうか。彼のサイドからは何度かチャンスを作れていた。

 それでも、リバプール守備陣を破ることはできず。試合は5-1で終了。同日に行われていたトッテナム対ウォルバーハンプトン戦が1-3で終わったため、首位・リバプールと2位・トッテナムの勝ち点差は9に。3位マンチェスター・シティとの勝ち点差は暫定で10に広がった。

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