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ベイルは最悪だった。レアル、クラシコ歴史的敗戦の要因とは? 大きく広がるバルサとの差

text by 小澤祐作 photo by Getty Images

立ちはだかったバルサの壁

 マドリーを完封したという意味では、ジェラール・ピケ、クレマン・ラングレの2CBの働きはかなり大きかったと言えるだろう。90分間集中した守りを見せ、クロスやシュートを身体を張ってことごとく跳ね返す。

 59分には自陣ペナルティエリア内でラキティッチがボールロスト。V・ジュニオールがフリーでボールを持つなど、この日最大のピンチを迎えたが、ピケは倒れながらも身体を投げ出しシュートのタイミングを遅らせ、最後はラングレがシュートを身体に当て、失点を防いだ。マドリーの攻撃が単調で全体的に脅威となるシーンは少なかったが、それもこの両CBの奮闘があってのものだ。

 ピケは全体でトップとなるクリア数14回を記録し、インターセプトの数も全体トップの3回となっているなど申し分ない活躍だった。ラングレもクリア数はピケに次ぐ8回、インターセプトの数も2回となっているなど悪くはない成績を収めている。最も凄いのはタックルの正確性で、この日は3回のタックルを仕掛けているがそれをすべて成功させているのだ。

 2CBの活躍があるなかでマドリーの攻めは単調になる。これでは完封負けを喫するのは当たり前のことである。この敗戦により、白い巨人のリーグ優勝はほぼ不可能となった。

 クリスティアーノ・ロナウドが去ったマドリーと、強さを維持するバルセロナ。両チームの差はここにきて大きく広がりつつある。

(文:小澤祐作)

【了】

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