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一体なにが? バルセロナ、突如守備崩壊の理由とは…。ビジャレアルの完璧だった狙い

text by 小澤祐作 photo by Getty Images

待っていた劇的なドラマ

 早い時間帯に2-0としたバルセロナは、もちろん慌てることなく冷静にボールをキープした。メッシこそいなかったが、代わりに出場していたコウチーニョもキレキレの動きを見せており、相手陣内で躍動。この時点でバルセロナの勝利は確定したかに思えた。

 が、残留へ向けもう一戦も落とせないビジャレアルが気持ちを見せ始める。23分、カソルラのパスに抜け出したチャックエズがマークに付いていたジョルディ・アルバを振り切りシュート。一度はポストに弾かれたが、こぼれ球を自らが押し込み1点を返した。

 前半はこのまま2-1で終えることになるのだが、チャックエズのゴールで自信を得たビジャレアルは後半、凄まじい勢いを持ってバルセロナに襲い掛かった。50分には右サイドを突破したエカンビがGKマルク=アンドレ・テア・シュテーゲンの意表を突く技ありシュートを沈め、同点に持ち込んだ。

 追いつかれたバルセロナは61分にこの状況を打開しようとメッシをピッチに送り込む。だがそのわずか1分後だった。62分、マヌエル・モルラネスのスルーパスに抜け出したイボーラがゴールネットを揺らし、なんとビジャレアルが逆転に成功したのだ。

 さらに同チームは80分、途中出場のカルロス・バッカもゴールを奪い、残り10分で2点のリードを奪った。そして勝ち点3が見え始めたビジャレアルはダニエレ・ボネーラを投入し、守りの態勢に入り時間が過ぎるのを待った。

 だがそんな希望を打ち砕いたのはバルセロナの南米ストライカーコンビだった。90分、メッシがスーパーFKを沈め1点差に迫ると、その3分後にはCKのこぼれ球をルイス・スアレスが左足で合わせこれがゴールに吸い込まれた。

 スアレスのゴールが決まった瞬間、試合終了のホイッスルが吹かれた。ビジャレアルは勝ち点3まであと数秒のところまで迫りながらドロー。逆にバルセロナはあと数秒のところで勝ち点1を拾った形になった。

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