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アーセナル、“完敗”の理由。エバートンに上回られた質、試合のキーマンはまさかのGK?

プレミアリーグ第32節、エバートン対アーセナルの一戦が7日に行われ、1-0でホームチームが勝利している。被シュート23本を浴びるなど、この日のアーセナルはまさに完敗を喫した。一方エバートンは11人全員がMOM級の輝きを放ち、完璧な勝利をもぎ取っている。そのなかでキーマンとなったのは誰なのだろうか。(文:小澤祐作)

text by 小澤祐作 photo by Getty Images

アーセナルの“完敗”

エバートン
エバートンは前半に奪った1点を守り切りアーセナルから勝利をもぎ取った【写真:Getty Images】

 
 リーグ戦直近7試合のアウェイ戦で白星を挙げたのはわずかに1回。アーセナルとって、敵地でのゲームは最大の「鬼門」となっていた。

 そして7日に行われたプレミアリーグ第32節、アウェイでの対エバートン戦も0-1で敗北。スコアだけ見ればあまり大差ないが、被シュート数は23本となっているなど、ホームチームにあと3、4点決められていてもおかしくはなかった。まさに完敗だ。

 前半からエバートンに押し込まれる展開が続いたアーセナル。ホームチームの左サイドを起点とした攻めに手を焼き、自分たちのペースに持っていくことができず、苦しんでいた。

 攻撃時のキーマンとなるメスト・エジルにはイドリッサ・ゲイェがしつこくマークに付き、自由を奪う。ドイツ人MFと同じくシャドーに入ったヘンリク・ムヒタリアンもサイドに流れたり最前線へ飛び出したりと相手陣内で果敢に動き回ったが、エバートン守備陣の素早い対応に効果的なプレーを見せることができなかった。

 そして攻守両面でエバートンに上回られたアーセナルは、相手に良い流れを維持されたまま痛恨の先制点を献上してしまうことになる。10分、リュカ・ディーニュのロングスローをペナルティーエリア内にポジショニングしていたフィル・ジャギエルカがフリック。これに反応したドミニク・キャルバート=ルーウィンが頭で触り、ゴール前にこぼれたボールを再びジャギエルカが押し込んだ。

 試合前、スタメン入りするはずだったマイケル・キーンのアクシデントにより、急きょ先発出場することとなった主将の1発でグディンソン・パークは大歓声に包まれた。そして、試合の流れはここからエバートンのものになっていく。

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