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アーセナルに屈したナポリ。CL、ELで結果を残せない理由は? 欠如していた決定的なポイント

ヨーロッパリーグ準々決勝2ndレグ、ナポリ対アーセナルの一戦が現地時間18日に行われ、0-1でアウェイチームが勝利している。2戦合計0-3とされたナポリは、敗退が決定。この試合では計20本ものシュートを放ったが、無得点に終わった。ナポリはなぜ欧州主要大会で結果を残すことができないのか。アーセナル戦のなかに、決定的なポイントがあった。(文:小澤祐作)

text by 小澤祐作 photo by Getty Images

ナポリを封じ込めたアーセナル

ナポリ
アーセナルに敗れ、ELベスト8で姿を消すこととなったナポリ【写真:Getty Images】

 リバプール、トッテナムがチャンピオンズリーグ(CL)準決勝に勝ち上がるなど、今季はプレミアリーグ勢の欧州主要大会における活躍が凄まじい。ヨーロッパリーグ(EL)でも、チェルシーがスラヴィア・プラハを下して準決勝へと駒を進めている。

 そしてもう1チーム、アーセナルもELベスト4入りを果たしている。準々決勝で下した相手はセリエAで2位につけるナポリだ。決して楽な敵ではなかったが、結果的にはらしさを発揮した同クラブの快勝だった。

 ホームでの1stレグを2-0で勝利していたアーセナルは、2ndレグで鬼門のアウェイに乗り込んだ。対戦相手のナポリはホームでのリーグ戦でわずか1敗しか喫していないなど、本拠地サン・パオロでは無類の強さを誇っており、ウナイ・エメリ監督率いるチームはこれまで以上に集中した戦いを見せる必要があった。

 立ち上がり、予想通りナポリは攻めの姿勢を前面に押し出して挑んできた。1stレグ同様、アーセナル守備陣の背後を狙う攻撃を徹底して行っており、縦に鋭いサッカーで攻略を図ってきたホームチーム。その勢いはアウェイチームにとっては脅威だったはずだ。

 アーセナルは前半のうちに何本かシュートも放たれた。GKペトル・チェフの好セーブに救われたシーンもあった。それでも失点は許さない。逆にワンチャンスをしっかりものにした。36分にアレクサンドル・ラカゼットが直接フリーキックを叩き込んだのだ。

 貴重なアウェイゴールを奪ったアーセナルだったが、その後もナポリに攻められる展開が続いた。それでもローラン・コシェルニーを中心としたディフェンス陣は揺るがない。ブロックをしっかり築き、ナポリの攻撃陣をことごとく封じ込めた。

 結局アーセナルは90分間を無失点で乗り切った。いや、180分間だ。2戦合計3-0としたアーセナルはこれでELベスト4進出が確定。タイトル獲得へ向け、一歩前進した。

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