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補強ゼロのトッテナム&若手主体のアヤックス、CL準決勝進出で世界に衝撃

text by 編集部 photo by Getty Images

ソン・フンミン
ソン・フンミン【写真:Getty Images】

 現地時間17日にチャンピオンズリーグ(CL)準々決勝2ndレグの試合が行われ、トッテナムはマンチェスター・シティと対戦し3-4の敗戦を喫した。しかし、2戦合計4-4となった上にアウェイゴール差で上回ったため準決勝進出を果たしている。補強ゼロのクラブが大躍進を遂げていることで世界に衝撃が走った。

 トッテナムの本拠地だったホワイト・ハート・レーンは2017年に取り壊され新スタジアムの建設がスタート。2019年4月に完成し、トッテナム・ホットスパースタジアムを新しく本拠地としている。新スタジアムの建設にかかった費用は最終的に10億ポンド(約1450億円)に膨れ上がった。

 このしわ寄せは2018/19シーズンの補強に影響。昨年夏も今冬も補強を行えず、存続の選手だけでシーズンを戦うことになった。シーズン中にはエースのハリー・ケインやデレ・アリが負傷離脱するなど、多くの主力選手が欠けた時期もある。その間にソン・フンミンなどが活躍し、プレミアリーグ第34節が終了した時点で3位につけている。そして、CLではクラブ史上初の準決勝進出を果たした。

 英メディア『フォックス・スポーツ』によると、シティは過去2年間で4億ユーロ(約503億円)を補強に費やしてきたという。一方で、トッテナムは新スタジアム建設に資金を回したため最近1年間の補強はゼロ。それでも結果を残し続けている。

 また、予想外の大躍進を果たしているオランダ1部のアヤックスも夏に費やした移籍金はそれほど多くない。伊メディア『カルチョニュース24』によると、昨年7月にサウサンプトンから獲得したセルビア代表FWドゥシャン・タディッチと、マンチェスター・ユナイテッドから獲得したオランダ代表MFデイリー・ブリントを合わせても移籍金は2700万ユーロ(約34億円)ほどだという。

 しかしながら、タディッチは今季公式戦49試合出場で32得点20アシストの大活躍。19歳で主将のマタイス・デ・リフトが勝利に貢献するなど、若手選手も活躍している。近年は移籍金が高騰していることにより資金力豊富なビッグクラブが世界を席巻しているが、大型補強を行なっていないクラブや若手主体のクラブがCL準決勝進出を果たしたことは、小さなクラブにとっての希望の光となりそうだ。

【了】

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