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香川真司 5年前

香川真司×リャイッチ、ファンタジスタの共鳴。輝きを増す武器、次節・長友佑都との直接対決へ

text by 本田千尋 photo by Getty Images

「この勝利に浮かれている余裕はない」

アデム・リャイッチ
アデム・リャイッチと香川真司のコンビネーションはベシクタシュの武器になるか【写真:Getty Images】

 次週5月5日のガラタサライ戦に向け、香川とリャイッチのコンビネーションは、本格的な武器になろうとしているようだ。何よりそのイスタンブール・ダービーで「結果」を残すことができれば、日本代表とセルビア代表のコンビは、いよいよ本物と言えるのではないか。

 ガラタサライ戦に向けて、香川は「この勝利に浮かれている余裕はないですし、次の試合はより厳しい試合になると思っている」と気を引き締めた。アンカラキュジュ戦を4-1の大勝に終えても、浮かれるところはない。

「修正しないといけないところがたくさんあると思いますし、このままいったら、おそらく前半だけで2点、3点取られる可能性が十分にあると思っている。今日もそうですけど、ここ数試合、安定性を欠いていると思っているので、守備っていうところでは、距離感であったり、失い方っていうのが非常に悪いものがあると思います」

 アンカラキュジュ戦では、特にディフェンスラインが不安定な姿を見せていた。相手がショートカウンターを得意とするチームだったら、ベシクタシュは失点を重ねていただろう。香川が危機感を覚えるのも無理はない。だからと言ってダービーでは決して受け身にならず、「積極的なものが求められる」という。

「アウェイだからこそより積極的に、そしてチームとしてどう戦っていくのかっていうことをより明確に示していかないと。中途半端になっちゃうと、相手のスタジアムなのでね、非常に厳しい戦いになると思っているので、より強い、積極的なものが求められると思います」

 果たして来たる大一番でも、香川はリャイッチとの美しいコンビネーションで敵の守備網を引き裂くことができるだろうか。さらにリャイッチに限らず、それ以外の選手のゴールをアシストし、自らも得点を挙げることができるだろうか。

 ガラタサライ戦での「結果」は、トルコにやって来て以来、最大のインパクトとなるに違いない。

(取材・文:本田千尋【イスタンブール】)

【了】

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