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昌子源、「俺ら次第やん」が通用しない。直撃取材で吐露した本音と残留争いの苦悩

text by 小川由紀子 photo by Getty Images,Yukiko Ogawa

尊敬する先輩との対決で勝利を

酒井宏樹
トゥールーズは次節、酒井宏樹が所属するマルセイユと対戦する【写真:Getty Images】

「何があるかわからない。しっかり次の試合に勝って決めたい」と昌子は力を込めたが、次の対戦相手はマルセイユ。今シーズンは欧州カップ出場権を逃す残念な成績ではあるが、対戦相手をビビらせるジャイアントに変わりはない。

 そして昌子にとっては、酒井宏樹との対戦だ。

「(ディミトリ・)パイェ選手や(マリオ・)バロテッリ選手もいますが、個人的には、マッチアップは少ないだろうけど、宏樹くんのいるチームとやれるっていうのはうれしい。先輩としてとても尊敬している人なので。サッカー選手の先輩でもあり、フランスでの先輩でもある。(酒井選手が)柏レイソルにいたときもやったことがないので、対戦はたぶん初めてなんです。それがこのフランスの地でできるっていうのもうれしく思いますね。

僕がフォワード、とか、ポジションが逆だったら、また面白かったかもしれないですけど。宏樹くんが右か左かでも、マッチアップの機会は増えたり減ったりする可能性はあるけれど、しっかりいい準備をして」。

 そしてもちろん、尊敬する先輩が相手でも、「勝負ごとなんて勝ちたい!」と、闘魂が揺らぐことはない。

「バロテッリなんかは一発を持っている人ですし、相手がクオリティあるのもわかっているけれど、そういうチーム相手にも勝っていかないといけない。少しでも隙を見せるとやられるレベルだと思う。相手が誰だろうと、0(零封)を意識してがんばります!」

 5月18日のトゥールーズ対マルセイユ戦は、酒井と昌子の日本人対決、そしてトゥールーズの残留確定もかかった、注目の一戦だ。

(取材・文:小川由紀子【フランス】)

【了】

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