サッカー界の年間最優秀選手に贈られるバロンドールの今年の受賞者に、リバプールのオランダ代表DFフィルジル・ファン・ダイクを推す声が強まっている。英国ブックメーカーの予想でもリオネル・メッシを上回り最有力候補に浮上したという。

　チャンピオンズリーグ（CL）とリーガエスパニョーラの得点王に輝くなど、今季もバルセロナでゴールを量産したメッシは、史上最多となる6回目のバロンドールを受賞する可能性が高いとみられていた。だがリバプールがバルサを下してのCL決勝進出を果たしたことで情勢は変化し始めた。

　リバプールは決勝でもトッテナムを破って優勝を飾り、その決勝のマン・オブ・ザ・マッチにはファン・ダイクが選出された。プレミアリーグでもPFA（プロサッカー選手協会）年間最優秀選手に選ばれるなどの活躍をみせていたファン・ダイクは、バロンドール争いでも有力候補と予想されるようになった。

　地元紙『リバプール・エコー』によれば、英国の主要ブックメーカーによる予想でも現在はファン・ダイクがメッシを上回っている。ファン・ダイクのオッズが約1.73倍となったのに対し、メッシは2.2倍。3番手以降にはリバプールのサディオ・マネとモハメド・サラーがそれぞれ21倍、ユベントスのクリスティアーノ・ロナウドとマンチェスター・シティのラヒーム・スターリングがそれぞれ26倍で続いているが、事実上ファン・ダイクとメッシの一騎打ちという予想だと言える。

　オランダ代表のロナルト・クーマン監督も「彼はバロンドールにふさわしい」と主張。元ブラジル代表のカカー氏も「友人たちや弟と話をしたが、僕らが選んだのは彼（ファン・ダイク）だった」とバロンドールの予想についてイタリア『スカイ』に話している。

　ファン・ダイクのオランダ代表は現地時間9日に行われるUEFAネーションズカップ決勝でポルトガル代表と対戦し、同大会の初代王座を争う。C・ロナウドを抑えてタイトルを獲得することができれば、ファン・ダイクのバロンドール受賞の可能性はさらに高まることになるかもしれない。

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