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久保建英、レアルでの適応は順調。クラブも“ノルウェーの神童”教訓に対応

text by 編集部 photo by Shinya Tanaka

久保建英
久保建英【写真:田中伸弥】

 レアル・マドリーに加入した日本代表MF久保建英は、プレー以外の部分においても新チームに順調に馴染むことができているようだ。スペイン紙『アス』が伝えている。

 FC東京からマドリーへ移籍し、Bチームにあたるレアル・マドリー・カスティージャに加入することになった久保だが、トップチームのプレシーズンツアーに参加。世界的スター選手たちに混じって北米遠征に参加し、練習を行っている。

『アス』は現在スペインでプレーする他の日本人選手とも比較しつつ、久保の新天地適応について伝えている。現ベティスの乾貴士がエイバルに加入した際にはスペイン語とバスク語での短い挨拶も行ったが、それはクラブの準備したものだった。一方、現ヘタフェの柴崎岳はテネリフェに加入した当初適応に苦戦し、体調を崩すなどしてデビューまで時間を要した。

 かつてバルセロナ下部組織に在籍していた久保にとっては、環境面や言語面での不安は全くなさそうだ。コパ・アメリカ2019(南米選手権)に出場した際にも流暢なスペイン語を披露していた久保は、他にカタルーニャ語も不自由なく操るという。

 クラブも久保の適応を助けるため手を尽くしているようだ。母親の日本からスペインへの引っ越しに協力するほか、北米遠征ではカスティージャから招集された他の4人の選手たちと一緒に過ごさせ、グループを組ませているとのことだ。

 この対応は、「マルティン・ウーデゴーの失敗を繰り返さないため」だとみられている。16歳でマドリーに加入したノルウェー代表MFは、カスティージャで試合に出場する以外はトップチームで過ごしていたことで、カスティージャには馴染めず苦戦していた。久保に関してはトップチームに参加させつつ、カスティージャでもシーズンをスムーズにスタートさせることができるよう配慮しているようだ。

【了】

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